広島市議会議員(安芸区)

橋下 徹大阪市長の危うさ

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 師走になり、慌ただしくなりました。忘年会も始まりました。年を忘れ、景気浮揚につながれば幸いです。



 11月27日、大阪市長選で橋下 徹知事が圧勝しました。新しい風が吹いたことは確かです。マスコミも一転して橋下氏と大阪維新の会を持ち上げています。まるで、救世主のような扱いです。わたくしはこの風潮に危うさを感じます。


 
 大阪府議会は維新の会が過半数を占めています。このことは、大阪府議会は行政に対するチェック機能を失ったことを意味します。知事の言うなりの議会です。チルドレン議員がどんな行動をするかは国政の場で実証されています。大阪府議会はその存在意義を失いました。大阪市議会も維新の会は過半数には届かないものの、第1党です。わたくしは、あえて、知事や市長などの首長と議会が手を握った時の危険性を指摘したいと思います。



 第1次大戦で打ちのめされ、多額の賠償金にあえぐドイツの首相にヒトラーがなった時、国民は歓呼の声で迎えました。当時のフィルムを見ると、若い女性のほとんどは、ヒトラーの演説に絶叫し、中には涙を流す女性もいました。当時のヒトラーはカリスマ性を持ったスターでした。ヒトラーは正当な手続きで首相になり、国会で過半数を握り、独裁者となりました。ナチスドイツの正式な名称は、「ドイツ社会主義労働者党」です。ヒトラーは就任当初は国民のための政策を行いました。わたくしはそれを高く評価しています・たとえば、労働者でも車を持てるようにするために、ポルシェから技術者を招き、大衆車フォルクスワーゲンを作りました。労働者が毎年海外旅行できるように大型船を建造しました。世界で初めて女性に生理休暇を与えたのもヒトラーです。軍事目的であったにしても、高速道路網のアウトバーンを建設し、失業率を大幅に改善しました。国民の支持を集めたのは当然です。ただし、わたくしがヒトラーを評価するのはポーランド侵攻までに限ります。



 国民が既存の政党に不満を持ち、閉塞感が高まった当時のドイツはいまの日本の状況に似ています。独裁者が出てくる危険な状態です。わたくしは橋下氏に同様の危険性を感じます。彼自身、「大きな改革をするときには独裁が必要だ」と語っています。



 それにしても、自民党民主党も、公明党も、みんなの党も橋下氏にすり寄っています。次の選挙のためでしょう。政党としての一貫性がありません。情けないはなしです。 こんな状態の既成政党に国民が満足するはずはありません。
 

 
 これまで政令市は特別自治市という別な仕組みを考えて、国と折衝してきました。これまで以上に県からの独立性を高めるためです。19ある政令市の人口は全国で2000万人を超えています。2重行政を批判するなら、わたくしは県こそ不要な存在だと考えています。広島市は県の関与などなくても十分にやっていけます。いずれにしても、この4年間、大阪府大阪市からは眼が離せないでしょう。
 橋下氏と維新の会が本物かどうか????


 最近注文した本
1.「この国は俺が守る」  栄光出版社
  田中角栄がいたらどうするか?
2.「朽ちていった命」  神陵文庫
  東海村原発の臨界事故の記録
3.「完了を国民のために働かせる法」  光文社
4.「ザ・ラストバンカー」  講談社
  元三井住友銀行頭取の回顧録。バブル時代の検証
5.「日本を捨てた男たち」  集英社
 老後の過ごし方について書かれたものです。