広島市議会議員(安芸区)

包括外部監査のいい加減さ

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 雨模様の一日です。今日から平成24年第1回定例会が開かれました。今議会は予算特別委員会が含まれるため3月22日までの長丁場です。


 平成23年度包括外部監査報告について、わが会派の馬庭恭子議員が質問しました。株式会社広島バスセンターの株券について監査人は「同社は平成19年に株券を電子化しており、広島市は「株主名簿記載事項証明書」(平成19年7月16日現在)の発行を受けている。」と報告しています。ところが、バスセンターは株券を電子化していません。馬庭議員の発言通告を受けて、監査人から急遽「誤びゅう訂正について」と題してペーパーが議長あてに提出されました。その文書には「株券を電子化しており」の部分が「株券不発行としており」となっていました。電子化されてもいない株券をどうやって監査したのでしょうか。


 財政局長は、監査人からの聞き取り調査のとき、職員が電子化したものと間違えて報告したと答弁しました。監査人は、それを鵜呑みにして監査報告書を作成しています。さらに、財政局と監査事務局長は不手際を詫びつつも、大勢に大きな影響はないと答弁しました。馬庭議員はこの不手際に対して市のトップである市長はどう考えているかを何度も聞きましたが、市長は一切答えず、財政局長と監査事務局長が同じ答弁を繰り返すだけでした。これほどの大きな問題に対して、答弁しない市長の不誠実さが際立っていました。


 監査人は「トーマツ」に所属しています。「トーマツ」は大王製紙を監査した監査法人です。大王製紙は、前会長がグループから84億円も借り入れていました。それを見抜けなかった監査法人に所属する監査人に広島市は昨年1,892万円支払っています。そして、24年度も同じ監査人に同額の予算で外部監査を依頼する議案が出ています。長丁場、しっかり議論します。