広島市議会議員(安芸区)

東京大空襲

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 明日で1周年を迎える東北大震災に関連する報道が続いています。その陰で、今日は東京大空襲の日であることを忘れてはなりません。


 昭和20年3月10日の深夜、325機のB29が東京上空に襲来しました。
爆撃による火災の煙は高度15000mの成層圏にまで達し、秒速100m以上という竜巻並みの暴風が吹き荒れたそうです。このころには、もう日本軍の迎撃戦力はほとんど残っていませんでした。この空襲での爆弾の制御投下弾量は約38万発、1700トンにも上ったと記録されています。午前2時37分にはアメリカ軍機の退去により空襲警報は解除されています。


 強い冬型の気圧配置による強い季節風も被害を大きくしました。火災や酸欠による直接的な死因だけでなく、熱さから逃れるために川に逃げ込んだものの冬期の低い水温のために凍死する人々も多数ありました。翌朝の隅田川荒川放水路等は凍死・溺死者で川面が溢れていたそうです。
 東京の下町は木造住宅が密集しており、ひとたまりもなかったことでしょう。


当時の警視庁の調査による被害規模は以下の通りです。
  死亡:8万3793人
  負傷者:4万918人
  被災者:100万8005人
  被災家屋:26万8358戸
 これ以外にも行方不明者が数万人といわれ、死亡・行方不明者は10万人以上と言われています。
この空襲で一夜にして、東京の市街地の東半部、東京35区の3分の1以上の面積(約41km²)が焼失しました。


 反撃する戦力もない日本に対して、無差別に市民を殺傷したことは、広島、長崎の原爆に匹敵する非人道的行為です。
 翌日の昭和天皇のご心痛は、いかばかりだったでしょうか。