広島市議会議員(安芸区)

送りバントは損な作戦

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。


 「プロ野球のセオリー」(ベスト新書)は数字の裏付けのある深い考察に満ちた本でした。著者は、元巨人と横浜でプレーした仁志敏久と、スポーツ統計学の専門家鳥越規久です。
 その中で最も興味深かったのは、送りバント統計学上、損な作戦だということです。それにもかかわらずバントが多用されているのは、プロ野球の選手たちのほとんどは甲子園経験者であり、バント作戦に違和感を抱かないことも一因のようです。
 バントをすることは1点で満足することであり、大量得点のチャンスを逃していると指摘しています。終盤で1点取れば勝てる状況ならそれもいいのですが、序盤でのバントは決して得な作戦ではないと言い切っています。
 無死1塁での送りバントはヒッティングと比べたとき得点確率は6%以上低い、と数字をあげて説明しています。守備側としても、バント作戦は怖さがないとも言っています。また、ピッチャーも簡単にバントをさせすぎているとも書いています。
 昨年、バントを含む犠打が最も多かったのは我が広島カープで180です。最も少なかったのは阪神の118でした。バントが多いことは、クリーンアップの打撃に問題があることの裏返しだそうです。妙に納得しました。


 今シーズンのカープはピッチャーが充実しているので期待が持てます。打線の奮起を待ちましょう。