広島市議会議員(安芸区)

補正予算案に反対しました。

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。


 9月26日に定例会が閉会となりました。いくつか問題のある付議事件がありましたのでわたくしの賛否を含めてご報告します。
 まず、酒気帯び運転した関藤議員から提出されていた議員辞職願を議会として承認しました。
 続いて、約16億円の一般会計補正予算案が審議されました。この中で問題になったのは、次の2点です。
1.高精度放射線治療センターの土地取得費負担額約3億円
 二葉の里3丁目(ホテルグランヴィア広島の前)に高精度放射線治療センターを整備しますが、この土地取得費を県と広島市で半分ずつ負担します。3月にも、広島西飛行場ヘリポート化するための費用と以後の管理費を広島市が半分を負担することについて物議を醸しました。この治療センターには府中町東広島市からも患者が来院します。県内の市町村で広島市だけが半額負担するのは道理に合わないというのがわれわれの会派(市政改革ネットワーク)の主張です。

2.平和大橋歩道橋整備費990万円。
 もともとは、平和大橋の15メートル上流側に新たに歩道橋を架ける計画であり、4,295万円を使って国際コンペを行いました。イサム・ノグチのデザインによる現在の平和大橋の美しさを損ねないような歩道橋の作品が選ばれました。その後、地元の5町内会の反対があったため、当初の計画を見直し、新たに歩道橋を架けるための基本設計費の予算です。
 地元町内会の反対があることを理由にしていますが、あらかじめ分かっていた反対に対して対策をせずに計画を進めたため、4,295万円が無駄になりました。市長の答弁はコンペのアイデアを生かすとのことでした。大金を無駄にした反省は全く感じられませんでした。我が会派の藤田博之議員は、反対があれば中止するなら、高速5号線(後述)も中止すべきだと主張しましたが、答弁は「ケース・バイ・ケース」とのことでした。
 わたくしは以上の2点の問題があるため、この補正予算案に反対しましたが、賛成多数で可決されました。



 そのほか、決議案第5号、「第32回オリンピック競技大会及び第16回パラリンピック競技大会の東京招致を支援する決議案」は賛成多数で可決されました。
 わたくしは、広島でオリンピックを開くことに賛成でしたので、この決議案に賛成しました。しかし、広島オリンピックに反対していたグループがこの決議案を提出したことには違和感がありました。



 別に、決議案第6号、「広島高速5号線の安全性の確保と建設促進を求める決議案」も提出されました。
 高速5号線については、二葉山と尾長山を通過する約1.8kmのトンネル工事について、地元から地盤沈下や安全性に問題があるとして反対の声が大きくなっています。今年8月に出された「広島高速5号線トンネル安産検討委員会報告書」では、専門家の間でも意見が分かれています。最終的には市長が決断しますが、わたくしは安全性の担保がないままに議会が行政の先棒を担ぐような決議案には反対しました。議会の意思としては賛成多数で可決となりました。これでは議会は行政のチェック機能を果たすことはできないでしょう。


 また、原発に関して提出された2つの請願、「原子力発電所の再稼働には慎重な審議を求めることに関しての請願」と、「伊方原発の再稼働を許さず全ての原発の再稼働停止を求める請願」はともに継続審査となりました。