広島市議会議員(安芸区)

食道癌

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 昨日、中村勘三郎さんが食道癌に併発した呼吸器疾患で亡くなりました。食道は咽頭下端から噴門部に至る24〜25cmの器官です。簡単にいえば、口の奥から胃をつなぐ筒です。
 毎日、熱いものや冷たいもの、アルコールや香辛料のような刺激の強いものが通過します。癌化の危険にさらされ続ける臓器と言えます。たとえば、ウォッカのような強い酒を飲むロシア人には食道癌が多発します。
 以前は、食道癌の治療のほとんどは外科的手術に頼っていた時期もありましたが、現在では放射線治療が主体になっています。最近では、なかにし礼さんが300万円かけた最新の放射線治療で癌が消えたことが報道されました。
 逆に、手術を選択する場合はある程度進行したケースが多いとも言えます。勘三郎さんの手術は12時間にも及んだという報道を聞いたとき、わたくしの脳裏に嫌な予感がよぎりました。相当進行した、というより手術不能で「イチかバチか」のケースではなかったかということです。
 

 食道の特徴として、漿膜(しょうまく)に覆われていないことがあります。胃や腸は漿膜である腹膜に覆われていて、癌が外へ広がることをある程度防いでいます。したがって、食道癌は早い時期から外側へ広がる傾向があります。
 

 わたくしも、親友を食道癌で失ったつらい経験があります。X線検査や内視鏡で発見しやすい癌ですので、定期的な検査を受けてください。