いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
「寒〜い」と言いたくなる気候が続きます。夏には「暑〜い」と言っていました。年齢とともに忍耐力が落ちているのでしょうか?
昨年修了した「財務諸表入門」と「財務諸表の基礎」に続いて、今月からステップアップした「財務分析の基礎」を学んでいます。「分析」の名がついているように、今回は相当深い内容になっています。
様々な指標があり、混乱します。
たとえば、
「総資本事業利益率=売上事業利益率×総資本回転率」
「総資本経常利益率=売上高経常利益率×総資本回転率」
「有形固定資産回転率」
「棚卸資産回転率」
「売上債権回転率」・・・・・。それぞれが増減する要因も学びます。
さらに、種々のビジネスモデルから代表的な企業の税務分析を実践で学びます。
印象的だったのがヤマダ電機の一人勝ちと任天堂の凋落ぶりです。折しも今朝の新聞に、任天堂が24年に続き25年も2年連続営業赤字という記事が掲載されていました。
任天堂は1962年に上場して以来、ファミコンなどのゲーム機で快進撃を続けていました。しかし、24年3月期の連結決算で、上場以来初めて赤字となりました。最終損益は432億円の赤字です。ピークの21年度と24年度の決算の比較は以下の通りです。
販売数量を見ると、DSは3,118万台から510万台に(84%減)
Wiiは2,713万台から2,847万台に(50%減)
まさに激減です。売り上げが伸びないために価格競争に巻き込まれ、値下げしたことも追い打ちをかけました。
Wiiは21年10月に25,000円から20,000円に、DSは22年6月に18,900円から15,000円に、3DSは23年8月に25,000円から15,000円に値下げしています。販売数量の低下に加えて販売価格の値下げですから、売上高の減少は当然でしょう。
岩田社長は、「ハードの価格が高かったことや有力ソフトが揃っていなかったこと」を反省点として挙げています。
スマートフォンなど多種多様のゲーム機が普及したうえに、インターネットでもゲームが楽しめるようになったことも大きな要因でしょう。
そして今回の発表では、25年3月期の決算予想は200億円の赤字となりそうです。
財務分析の指標を使えば、
売上経常利益率は21年の22.6%からマイナス10.7%へ
総資本回転率は1.10回から0.50回へ
総資本経常利益率は24.8%からマイナス5.3%へ激減したことになります。
企業経営の難しさを痛感します。