広島市議会議員(安芸区)

途上国へのワクチン援助は有効なのか?

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 さわやかな朝です。こんな日は室内にいることがもったいないような気がします。


 
 テレビで、途上国の子供たちにワクチンを贈るための募金を呼びかけるコマーシャルを眼にします。「ワクチンを贈ることで、失われる命が救われる」という内容です。
 わたくしは、これがはたして有効なことなのか疑問を持っています。確かに、劣悪な医療環境の国にワクチンを贈ることによって、命を失わずにすむ子供たちは増えるでしょう。しかし、この子たちが育っても食糧や雇用の場は増えるわけではありません。国には、国民を養えるだけの食糧や職場は限られています。かえって、食糧難や失業者が増えることにつながります。
 ワクチンを贈ることが本当に人道的な効果があるのか?残念なことですが、わたくしは懐疑的にならざるをえません。途上国にとって、最も必要なのは発展そのものでしょうが、ODAや金銭的な援助を行っても国民の末端に行き渡るには多くの課題があります。曽野綾子さんが指摘するように、途上国ほど上層部が着服する確率が高まります。
 たとえばブルドーザーを贈っても、修理できる技術者や部品を補充する体制がなければ、故障したら一巻の終わりとなるでしょう。 
先進国の経済が悪化する中で、途上国は置き去りにされているのが国際政治の現状です。