広島市議会議員(安芸区)

日商簿記検定3級は96点でした

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 激しい雨でした。各地で被害が出ていますが、少しは水不足が解消されるでしょう。「うれしくもあり、うれしくもなし」といった感じです。


 昨日、商工会議所から第34回日商簿記3級検定の合格通知が届きました。結果は100点満点で96点であり、予想とピッタリ一致でした。


 問題の一部を紹介します。仕訳の問題です。
「群馬商店は商品¥330,000を売り渡し、代金のうち¥30,000は注文時に受け取った内金と相殺し、¥200,000は新潟商店振出し、群馬商店受取りの約束手形を裏書譲渡され、残金は掛けとした。なお、群馬商店負担の発送費¥15,000は現金で支払った」。これを帳簿に記入するために仕訳する問題です。

 
 商品の売上は資産の減少ですから、右の貸方に「売上¥330,000」が入ります。内金はいずれ代金と相殺するものですから、受け取った時点では負債に計上されます。相殺された時点ではこの負債が減少しますので、左の借方に「前受金¥30,000」が入ります。裏書譲渡された手形は資産の増加ですから、借方に「受取手形¥200,000」が入ります。残金の¥100,000は売掛債権という資産ですから、借方へ「売掛金¥100,000」が入ります。最後に相手側負担の発送費は売掛金に含めて後で回収します。また、発送に使った現金という資産が減少しますので貸方に「現金¥15,000」とします。
したがって、仕訳は以下のようになります。

   (借方)             (貸方)
 前受金  ¥30,000      売上 ¥330,000
 受取手形¥200,000      現金  ¥15,000     
 売掛金 ¥115,000
 これで借方と貸方が¥345,000で一致します。

 
 もう1問、これは少々込み入っています。
「平成21年11月1日に取得した備品(取得原価¥240,000、残存価額ゼロ、耐用年数8年、定額法により償却、間接法により記帳)が不要になったので、平成25年5月31日に¥80,000で売却し、代金については翌月末に受け取ることにした。なお、決算日は12月31日とし、当期首から売却時点までの減価償却費は月割りで計算すること」


 取得原価¥240,000の備品という資産が減少しますので、貸方に「備品¥240,000」が入ります。売却代金¥80,000は未収金という資産勘定で借方に入ります。問題は減価償却費です。耐用年数8年ですから、1年間の減価償却費は¥240,000÷8で¥30,000となります。平成21年は11月1日から12月31日までの2か月しかありませんので¥30,000÷12×2=¥5,000。これが平成21年の減価償却費となります。 さらに平成22年、23年、24年の原価償却費は¥30,000×3=¥90,000となります。間接法による記帳なので、これに平成21年の減価償却費を合わせた¥95,000が資産の減少である減価償却累計額として、前期までは貸方に入っています。売却によってこの勘定は精算されますので、借方へ「減価償却累計額¥95,000」が入ります。
 さらに当期の平成25年は1月1日から5月31日まで5か月間の減価償却費を計上します。¥30,000÷12×5=¥12,500。これが当期の減価償却費です。


   (借方)               (貸方)
 未収金    ¥80,000      備品¥240,000
 減価償却累計額¥95,000 
 減価償却費  ¥12,500

  このままだと左右が一致しません。借方は¥187,500で、貸方とは¥52,500の差額があります。これは売却によって¥52,500損失が出たことを意味します。そこで、借方に費用勘定である「固定資産売却損¥52,500」が入り、左右が一致します。まとめると、以下のようになります。

   (借方)               (貸方)
 未収金    ¥80,000      備品¥240,000
 減価償却累計額¥95,000 
 減価償却費  ¥12,500
 固定資産売却損¥52,500


このふたつの仕訳問題は完璧にできてそれぞれ4点の配点です。今回挙げたのは仕訳問題の一部ですが、そのほか試算表(30点)、精算表(30点)、伝票処理(10点)、商品有高帳(10点)などが出題されました。
簿記を学んで、会計学とは理に適っている科学的な分野であることを痛感しました。