広島市議会議員(安芸区)

広島大医学部の追試で全員が不合格

いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。


 広島大学医学部で今年1月に行われた2年生の神経解剖学の試験で、合格者は126人中わずかに6人、追試でも120人全員が不合格ということが報じられました。
 学生のツィッターによれば、これまでは本試験と追試が同じ問題ということが伝統なので、本試験は準備せず(これをノー勉というそうです)、追試では本試験で出題された問題だけ勉強しておけばよかったそうです。
 ところが、今回は追試で本試験と異なる問題が出されたため全員不合格となったものです。教授は掲示板に「これまでの学生生活を大いに反省し。各自の責任において対処されたし」と反省を促す文章を添えたうえで「全員不合格!」と張り出しました。
 この事態の救済策として、大学側は補講と小テストを実施して、最終的には11人が留年となりました。


 神経解剖学は、脳や脊髄の中枢神経、脳神経や末梢神経などを学ぶ重要な分野です(重要でない分野はありませんが、とくにこの分野は重要です)。分量も膨大で、学生にとっては大きな関門です。


 わたくしも医学部学生の頃に追試を受けたことが何度かありましたが、本試県と同じ問題が出されたことはありませんでした。ちなみに追試をドイツ語ではビダー・コンメン(Wieder Kommen)と言います。ビーダーとは再び、コンメンは来るの意味です。
 追試は最後のチャンスと認識していました。教授によっては不合格者に再度追試や口頭試験をしてくださる優しい方もいらっしゃいました。その一方で、厳しい教授の講座では追試で合格点に1点足りないだけでも不合格とされ、たった1科目で留年を余儀なくされた学生もいました。


 学生気質も時代とともに変わるようです。