広島市議会議員(安芸区)

フグ毒についてのひと口メモ

いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。


 こんなにも厳しい寒さが続くと熱燗が恋しくなります。先日、専門店でフグとひれ酒を堪能しました。


 今日は、フグ毒について書きます。
 フグ毒はテトロドトキシンです。その毒性は青酸カリの1000倍以上と言われます。テトロドトキシンのやっかいなことは、水に晒しても過熱しても消えないことです。フグの種類によって毒のある部分が異なり、肝臓や卵巣だけでなく、身や皮にも存在する場合があります。


 テトロドトキシンは神経毒なので、症状は食後20〜30分で唇や舌先、指先のしびれが始まります。その後、知覚マヒや言語障害、呼吸困難などが起こります。呼吸困難が起こっても意識障害は起こりません。
 以前、歌舞伎役者の坂東三津五郎が料亭で出されたフグの肝を食べて亡くなるという事件がありました。本人の強い希望で肝が出されたと記憶しています。


 広島市におけるフグによる食中毒の発生件数は以下のようになっています。
平成17年 6件(家庭3件、飲食店2件、販売店1件)。
平成19年 1件(家庭1件)
平成20年 2件(家庭2件)
平成22年 2件(家庭2件)
平成25年 3件(飲食店1件、家庭2件)
 今年11月19日知人からもらったフグを家庭で料理して食中毒になった患者が発生しました。

 
 素人がフグを料理することは大変に危険です。わたくしは幼いころ、南区の元宇品に住んでいました。当時、父と祖父が広島湾でフグを釣って鍋料理を作ってくれたことを覚えています。父によれば、フグの毒を洗い流すために多量の水を使ったそうですが、毒に中らなかったのは単なる幸運であったような気がします。