広島市議会議員(安芸区)

日本はギリシャを笑えるのか?

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。


 ギリシャ国会ではEUから提案された財政緊縮策を可決しました。これに真っ向から反対する議員がいたり、国民の間でも賛否両論あるようです。
 日本のマスコミ報道でも、ギリシャの放漫財政や国民性に呆れているというのが大勢です。しかし、本当に日本は、日本人は、ギリシャを笑えるのでしょうか?


 日本の国としての借金はGDPの2倍の約1000兆円です。対GDP比ではギリシャよりはるかに大きな借金を抱えています。にも拘わらず、日本人は増税をはじめ、年金の削減など自分に痛みを伴う改革には反対します。このままでは子孫に莫大な借金を背負わせることになることがわかっていながらです。
 近年の日本では、消費税の導入とその税率アップ以外に増税が行われていません。減税の歴史でした。政権与党も、選挙を考えて増税を先延ばしします。長いデフレの期間でも、年金をスライドして減額することを怠りました。まさにポピュリズムです。もはや、日本は増税できない国になってしまいました。



 この「ツケ」はわれわれが子供や孫に押し付けて、彼らはわれわれよりも、もっと苦しい生活を強いられることになります。
痛みを伴う改革を国民に説得することが、政権与党に課せられた義務だと思います。今回の安保法制も国民への説得という点では不合格でしょう。


 日本はギリシャを笑えない。