広島市議会議員(安芸区)

わたくしの運命を変えた大雪

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。
 激しい寒波に見舞われて広島でも久しぶりの大雪です。近所では子供たちが楽しそうに雪だるまを作っていました。「雪やこんこ、あられやこんこ」は子供のときの楽しみを蘇らせます。

 

 わたくしには忘れられない大雪の思い出があります。昭和62年の12月でした。その日もちらちらと風花が舞っていました。当時、他人の借金の保証で1億円以上もの多額の負債に追われていたため、色々な職場を探しました。そのとき誘われたのが十和田診療所でした。同診療所は町営で、診療報酬とは別に毎月100万円の補助金が出されることになっていました。十和田町役場から送られてきた往復の航空券を手に、いまは廃止された観音の飛行場から羽田経由で青森に行くことにしました。空港で予約便を待っているとき、1便前に空席が出たとのアナウンスがありましたが、急ぐ旅でもないため聞き流しました。しかし、雪のために、この便が東京行きの最終便となりました。わたくしが乗る予定の便からは欠航となり、青森へ行くことは叶いませんでした。なぜか気勢が削がれ、十和田診療所の院長への就任を断念し、いまに至っています。あのとき、1便前に搭乗していれば、間違いなく十和田診療所の院長になって、青森県人として智恵子のモニュメントのそばで診療にいそしんでいたことでしょう。あの日の雪がわたくしの人生を大きく変えました。これも神が与えた運命でしょう。大雪のたびにあの日のことを思い出します。