広島市議会議員(安芸区)

ダンス大会と日本画に触れた有意義な一日でした。

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。
 ツクツクホウシの鳴き声が悲しく聞こえます。とはいえ、まだまだ暑い日が続いています。

 
 きょうは友人が出場した全西日本競技ダンス尾道大会へ行ってきました。アマチュアの部はAクラスからFクラスまで、それぞれの技量に応じたランクが設けられていました。高齢者も多かったのですが、背筋が伸びたシルエットには年齢を感じさせない華麗さがありました。楽しみにしていたプロの部はさすがでした。とくにラテン部門でのセクシーなしなやかさには舌を巻きました。わたくしも30歳を過ぎたころ、呉市でダンス教室に入りましたが、女性の体に密着することの恥ずかしさに耐え切れず、1回でやめた苦い経験があります。Shall we dance のようにはなりませんでした。


 
 帰途、呉市下蒲刈島の蘭東閣(らんとうかく)美術館で開かれている「日本画山脈 再生と革新〜逆襲の最前線」に立ち寄りました。平山郁夫をはじめとして、東山魁夷加山又造高山辰雄、西田俊英、神戸智行など錚々たる画家の代表的な作品が展示されていました。フェノロサが定義した、岩絵の具を用いる日本画の分野も西洋画との垣根が低くなり、日本画が滅びるのではないかとの声が聞こえる現状を考えると有意義な展覧会でした。とくに今回はそれぞれの画家の技術を詳しく解説したコーナーがありました。たとえば、宮廻(みやさこ=さこはこの字ではありませんが活字がないので廻を使います)正明は、ごくうすい和紙に表だけでなく裏からも描いて3層の立体感を醸しています。また、マツダジュンイチは鉛筆と墨で重厚感を表現しています。間島秀徳は床に敷いた麻紙にポンプで水を散布し、その上に刷毛で墨汁を塗る技法です。説明版だけではそれほどの内容を理解できなかったので1800円を出費して画集を購入しました。

 この「日本画山脈 再生と革新〜逆襲の最前線」は全国でも、新見美術館(岡山県)、唐津市近代図書館(佐賀県)、八幡浜市民ギャラリー(愛媛県)、そして蘭東閣美術館だけの特別展です。これだけの作品が見られるのはまたとないチャンスです。ぜひ足をお運びください。そのあと、朝鮮通信使などの蒲刈の歴史に触れました松涛園の伊万里焼や有田焼の見事さはいつまで見ても飽きませんでした。