広島市議会議員(安芸区)

「子供を殺してください」という親たち

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。
 あたたかな日差しを感じる建国記念の日です。

 前回「なぜ人を殺してはいけないのか」に対する答えについて書きました。今回は、それに関連して読んだ、「子供を殺してください」という親たち、というショッキングな著作について書きます。著者は精神障害者移送サービス業に従事する押川剛です。強制拘束を否定し、対話と説得によって患者を医療につなげるやり方で、これまで移送した患者は1000人を超えています。自らは病気の自覚がない、精神を病んだ人を説得して医療につなげてきた著者の許には、万策尽きて疲れ果てた親が訪れます。過度の教育圧力に潰れたエリートの息子、酒に溺れて親に刃物を向ける男、母親を奴隷扱いし、ゴミに埋もれて生活する娘・・・。
 究極の育児・教育の失敗ともいえる事例を分析し、その対策を検討します。表題の「子供を殺してください」との訴えが、大げさな表現とは思えないほど、他人事とは思えないほど凄まじい衝撃で迫ってくるノンフィクションです。

新たに購入した本
1.「広島電鉄殺人事件」  新潮社
 西村京太郎が低床車グリーンムーバーに絡む事件を描きます。
2.「ひとり空間の都市論」  ちくま新書
ひとり空間は現在の都市においては正常な状態だと位置付け、多様な一人の在り方を考察します。
3.なぜ精神鑑定は間違えるのか?  光文社新書
大阪教育大附属池田小学校事件の宅間守は、幼児期に注意欠陥多動性障害を治療していれば事件は防げたか?
4.酒は人の上に人を造らず 中公新書
 横山大観は広島の酔心を愛し、主食は酔心と語った。酒場詩人の吉田類の作
5.追求力  光文社新書
 質問における追求力を学びます。