いい顔ふやそう。沖宗正明です。
今朝の中国新聞に興味深い記事がありました。「死因究明施設稼働へ。広島大、司法解剖医育成に力」との見出しです。内容は、死亡時画像診断用のCTを1台導入し、県内に一人しかいない司法解剖医の後進を育てるというものです。県民の安心・安全にとっての前進だとは思います。しかし、記事には書かれていない重大な事実があります。それは、広島県における法医解剖の少なさです。わたくしは、この問題を今年3月の予算特別委員会で指摘しました。
法医解剖は死因を明らかにするもので、最後の住民サービスのひとつともいえます。警察が取り扱う死体のうち、司法解剖が行われるのは全国でわずか1割程度です。
警察庁による2015年の法医解剖実施率は高い順に並べると次のようになっています。
神奈川県39.2%
兵庫県33.4%
沖縄県30.8%
東京都18.2%。
逆に低かったのは
群馬県3.8%
静岡県3.3%
大分県3.1%
岐阜県2.7%です。
さて、わが広島県はどうでしょうか?なんと、全国最低の1.5%。つまり98%以上が解剖されずに終わっています。犯罪が見逃されている可能性が大いに考えられます。県警の管轄なので広島市の守備範囲ではありませんが、健康福祉局の保険医療課に聞くと、広島市における法医解剖の統計は不明とのことでした。安心・安全という観点からすると嫌な数字です。
みなさん、どうお考えでしょうか?