広島市議会議員(安芸区)

優しかった長崎のドライバー。

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 12日から15日まで建設委員会で熊本市、福岡市、長崎市を視察しました。熊本市では地震からの復興を、福岡市では博多駅前広場の再整備と市内の都市再生緊急整備地域を、長崎市では三菱長崎造船所資料館でその歴史を学びました。わたくしにとって、とくに興味深かったのは地震からの復興と長崎造船所でした。それについては稿を改めます。

 3日間を通じて強く印象に残ったのは、長崎のドライバーの優しさでした。長崎は坂も多く、被爆した割には狭い道路が多くありました。広い道路でも信号機のない交差点が多いことに気づきました。
 投宿したホテルは出島から徒歩3分の場所でした。ホテル前の広い道路の交差点には信号機がなく、車だけでなくバス、市電も多く通行していました。しかし、それぞれに譲り合い、通行もスムーズでした。歩行者が横断歩道に入る前から、ドライバーは停止してくれます。わたくしが横断歩道を渡ろうと思ったとたんに、対向車線の車が止まってくれました。対向車線ですから、止まる必要のない距離であったにも関わらずです。これは広島では全く経験したことがありません。
 さらのもう一つ。長崎に滞在中、クラクションを聞いたのはわずかに1回だけでした。クラクションの音が溢れかえっているのは多くの街で経験します。それだけに長崎の静謐は心に残りました。長崎市民の優しさが偲ばれる癒しの時間でした。

 わたくしが高校1年生の時、ヒッチハイクをしました。長崎で途方に暮れていると、30歳代の男性が「ヒッチハイクなら諫早に行けばトラックがたくさん走っている」と教えてくれた上に、長崎から諫早までの切符を買ってくれました。あの男性の優しさと顔は今でも忘れられません。探偵ナイトスクープで探してもらいたいと思いますが、あまりにも雲をような話なので無理でしょう。広島に帰ったばかりですが、また長崎を訪れたい気分です。