広島市議会議員(安芸区)

接続詞「しかし」を使わない菊池寛

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 狂った暑さです。北海道で39度とは。今年の夏はどうなることやら。

 

 菊池寛の「蘭学事始め」の朗読を聞きました。ふと気づいたのですが、菊池寛は接続詞の「しかし」を使いません。代わりに「が」が使われています。「蘭学事始め」だけかと思い、「藤十郎の恋」と「恩讐の彼方に」も聞いてみました。どちらも「が」で統一されていました。聞いていると、「が」のあと少し間をおいて続ける文体が耳に心地よく響きます。読んでいるときには全くなかった感覚です。菊池寛のこだわりなのでしょう。改めて作家の筆致力のすごさを実感しました。