広島市議会議員(安芸区)

まるで千両みかん

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 きょう基本構想・基本計画特別委員会が開かれ、今後10年間の広島市のまちづくりの方向が決まりました。基本計画は第6次となります。

 さて、昼間のニュースで早生みかんの初セリの様子を見ました。瑞々しくていかにも甘くおいしそうです。驚いたのはその値段です。1箱25個入りで258万円。一個1万円以上です。まるで落語の「千両みかん」です。

 

 千両みかんは、六代目古今亭志ん生が得意としたネタです。大店の若旦那がみかんを食べたくて寝込みます。これを聞いた番頭が安請け合いしますが、時季は真夏で、みかんなどあるはずがありません。番頭は大旦那から、倅が死んだらおまえは主殺しで磔になると脅され、必死にみかんを探します。ついにある店でたった1個みかんが見つかります。言い値は千両。大旦那は息子の命が救えるならと千両を出します。持ち帰って皮をむくと中には10袋入っています。1袋百両です。

 若旦那はいくつか食べた後、両親や妹にお裾分けします。三袋を預かった番頭は、これだけで三百両かと思うとやりきれません。自分の退職金でもせいぜい50両しかありません。

 志ん生は、「長い浮世に短い命、エーイってんで、番頭はみかん三袋、三百両を持って夜逃げしたてえます」と落として笑いを取ります。

 きょうのニュースはまさに千両みかんでした。