広島市議会議員(安芸区)

早くも市場はオバマ大統領に失望?

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。暖かい朝。建国記念の日にふさわしい快晴です。
 日本時間の深夜1時、アメリカのガイトナー財務長官が金融安定化策を発表しました。わたくしは眠気を我慢してニュースを待ちましたが、結果は落胆させるに充分な内容でした。主なものは最大1兆ドル(90兆円)での不良資産の買取りです。それもまず5000億ドルから始めて、情勢を見守るというもので、戦略上やってはいけない「戦力の逐次投入」です。戦力を小出しにすれば効果が少ないことは歴史が証明しています。これでは具体的でなく、景気回復に不充分であり、効果も疑問だとして市場は失望しました。その結果、ニューヨーク株式市場のダウ工業平均株価は381ドル安の7888.88ドルに大暴落しました。この影響は休日明けの日本市場にも及び、昨日8000円割れで終わった日経平均株価も大暴落するでしょう。原油先物も2ドル安の1バーレル37.55ドルまで下落しました。率にして約5%もの暴落です。また、円も全面高となり、1ドル90.45円となっています(日本時間8時45分現在)。ただ、金はリスク回避資産として21.40ドル高の914.2ドルまで高騰しました。
 大統領就任後最初の記者会見でのオバマ氏の言葉には、もはや「希望」とか「変革」はありませんでした。むしろ、「何もしなければ破局に至る」とか、「行動が遅れたら、負の連鎖を生み出す」など、悲観的なメッセージが続きました。そして、極めつけは「私だって、こんな風に任期が始まるとは思わなかった」との発言です。これが就任から1ヶ月も経ていない新大統領の言葉でしょうか。就任前の期待感は早くも剥げ落ちかけています。いずれにしても経済危機はまだ入り口に入ったばかりです。広島市の新年度予算も厳しい内容ですが、こんな時代だからこそ、「我慢してよかった」、「がんばってよかった」といえる日が早く来ることを祈っています。一緒に我慢し、がんばりましょう。