広島市議会議員(安芸区)

下痢に下痢止めは正しいか?

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 盆の帰省ラッシュが始まりました。墓参や盆踊りなどで先祖を偲び、心安らぐ思いです。また、休暇を利用して久しぶりの家族との再会も楽しい時間です。


 この時期は急性下痢の患者がよく来院します。細菌性の下痢、暴飲暴食による下痢がほとんどです。
 このような場合、下痢止めは使いません。とくに細菌性の下痢に下痢止めを処方すると、下痢の原因が腸内に長く留まり、却って逆効果になります。水分補給を十分に行うことで多くは自然に軽快します。
 3日以上も続くようなら別の原因も考えられますので、医療機関を受診してください。


 同様に発熱に対しての解熱剤もできるだけ使いません。体の環境が普段と違った状態になって、免疫系が活発になって熱を出します。つまり発熱は体の正常な働きです。解熱させることは、その正常な働きを抑え、これも逆効果になることが多いのです。戦争態勢に入っている兵士たちを休ませるようなものです。悪寒がなければ頭や腋の下をひやすのがよいでしょう。ただし、40度上の極端な高熱や何日も続く場合は衰弱しますのでやむを得ず解熱剤を使用することもあります。


 体温が正常なときに解熱剤を服用すると対応はどうなるでしょうか?体温は変わらないというのが答えです。解熱剤という名はついていますが、脳内の発熱中枢に働いて体温を正常に戻す作用があるためです。


 動物の身体は合理的にできています。