広島市議会議員(安芸区)

懲罰特別委員会、市長への辞職勧告決議案

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。


 昨日で12月定例会が閉会しました。今回は、懲罰特別委員会が開かれたために、会期を1日延長するという極めて異例の定例会となりました。


 12月12日に行われた、わが会派の藤田博之議員の一般質問に対して、「議会の品位を貶めた」という理由で7名の議員から懲罰動議が出されました。これに対して藤田議員は、「名誉を傷つけられた」として署名した7名の議員に対する処分要求書を提出しました。
これを受けて、議会運営委員会のメンバーによる懲罰特別委員会が設置されました。広島市議会で懲罰特別委員会が設置されたのは昭和31年以来のことです。わたくしも議会運営委員会のメンバーとして12月17日に開かれた懲罰特別委員会に加わりました。


 まず、藤田議員に対して懲罰を科するかが諮られました。議論が出尽くした後、採決が行われて、藤田議員には懲罰を科さないことが決まりました。
 次に懲罰動議に署名した7人の議員について1名ずつ懲罰を科すべきかが諮られました。まず、最初の1名について懲罰を科するべきということに決まりました。次にいかなる懲罰を科すべきかが諮られました。懲罰には最も重い方から、「除名」、「出席停止(ただしその議会開会中に限ります)」、「議場での陳謝」、「戒告」があります。
 最初の1名を戒告とすることに決まりました。続いて他の6名についても同様の流れで戒告処分とすることに決まりました。


 そして、昨日の本会議で、懲罰特別委員会での審議が委員長から報告されました。その後、藤田議員に対して懲罰を科さないことが諮られ、賛成多数で了承されました。
 続いて、戒告処分を科すとされた7名の議員について1名ずつ諮られ、戒告とすることが決まりました。


 懲罰に反対する討論の中で悔し涙を流す議員もいました。別の若手議員は、本会議で議論が続いているときに市長がニヤニヤ笑っていることに激高して、「すべてお前のせいだぞ」と大声で怒鳴って議場を退席しました。あれほど激しい議論が行われているときに笑える市長の心理が解りません。


 懲罰動議が出されたことへの対抗措置として、署名した議員に対しての処分要求が出されたのですが、議員同士が懲罰を科すことを議論したという後味の悪さが残りました。


 その後、市長に対する辞職勧告決議案が諮られました。理由は8月の土砂災害についての対応の悪さ、危機意識の欠如などでした。
 しかし、根底には議会軽視や決断の先送りなどの市長に対する不信感がありました。わたくしが会長を務める市政改革ネットワークは7名全員がこの辞職勧告決議案に賛成しました。議長と、退席した市民連合8名を除く43名の議員のうち賛成したのは16名でした。


 わたくしが議員になって初めてといえるような激動の定例会でした。改めて「議場とは議員が戦う戦場だ」という言葉が頭を過ぎりました。