広島市議会議員(安芸区)

コーラのような尿が出たA型肝炎。

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。

 
 さわやかな朝です。昨日、平和大通りを歩きましたが、フラワーフェスティバルの準備も完了でした。今年は晴天に恵まれそうです。


 さて、今年3月以降A型肝炎の患者が急増しており、既に昨年1年間の患者数を超えました。なかには劇症化し死亡したケースもありました。
 この病気は、A型肝炎ウイルスに汚染された水や食材の摂取によって感染します。国立感染症研究所では「広い範囲で散発的な集団発生が起きている可能性がある。55歳未満はほとんどが抗体を持たず、高齢者は重症化しやすい」として、魚介類の十分な加熱など、注意を呼び掛けています。


 同研究所によると、今年の患者の報告数は3月上旬から増加し、4月4日までの1週間は18人と2007年以降では1週間当たり最多で、その後も多い状態が続いています。4月18日までの合計は121人で昨年の報告数(115人)を超えています。
 11日までの5週間の81人をみると、患者の年齢は20〜88歳、2例が劇症化し、うち1人が死亡しました。広島県、福岡県などが多く、報告した医師が推定した原因食材は「カキ」が45%と最も多かったようです。


 A型肝炎ウイルスは潜伏期間が長く、2〜7週間です。
 初期の症状は、発熱、倦怠(けんたい)感、嘔吐(おうと)などで、風邪の症状に似ています。ひどくなると黄疸(おうだん)が出ます。特効薬はなく対症療法だけで通常は1〜2カ月で回復しますが、まれに劇症化します。子どもは比較的症状は軽いといわれています。


 わたくしも、22年前にA型肝炎になりました。肝機能検査で最もよく用いられるGOT・GPTという酵素の数値の正常値は約40以下ですが、100倍の4000にまで上昇しました。これらの酵素は肝細胞の中にあり、数値が上昇するのは肝細胞が異常に壊れていることを示します。わたくしも、初期は風邪だと思っていましたが、次第に倦怠感が強くなり、体に鉛が入っているように重くなりました。


 普通の風邪とは違う、嫌な予感がし始めたとき、突然コーラのような黒い尿が出ました。医師として全く恥ずかしいことですが、このときになって初めて肝炎を確信しました。広島市民病院に緊急入院となり、絶対安静です。2−3日して黄疸が出ました。幸いにも劇症型にならず、20日間で退院できました。


 当時を振り返ってみると、よく「カキ」を生で食べていました。A型肝炎が流行しているいまは、しばらく魚介類を生で食べることは控えたほうがよさそうです。とくに東南アジアは患者が多いので、ゴールデンウィークに東南アジアに行かれる方は注意してください。