広島市議会議員(安芸区)

明日は樋口一葉の命日

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 

 明日は勤労感謝の日であり、また奇しくも樋口一葉の命日です。一葉は女流作家で、「にごりえ」、「たけくらべ」、「十三夜」などを残しています。一葉は明治29年24歳のときに結核で亡くなっています。一葉は、幸薄い女性でした。幼いときに、戸主である兄がなくなり、父は事業に失敗し、貧困にあえぎました。許婚から婚約を破棄されていますが、これは樋口家の貧困が原因だといわれています。そして、24歳の若さでこの世を去りました。彼女が活躍したのはわずか1年余りでしかありません。


 2004年、一葉の肖像が新渡戸稲造に代わり、日本銀行券の五千円紙幣に採用されました。女性としては神功皇后以来123年ぶりです。新紙幣の図柄を決めるとき、女性を採用してはという意見の中で、清少納言紫式部樋口一葉与謝野晶子(出生順)の4人が候補に上がりましたが、一葉が採用されたという逸話があります。わたくしは、一葉を紙幣の肖像として使うのに抵抗があります。なぜなら、先ほど述べたように、彼女は早世した薄幸の女性です。国民の手本や祝福されるような人物ではないと思っています。1000円札の野口英世も同様です。黄熱病における彼の業績は認めますが、知人に多額の借金をしたり、アメリカでは婚約不履行の訴訟を起こされたり、医者として尊敬を集めるような人物ではありませんでした。


 最後に、樋口一葉結核で亡くなりましたがヘビースモーカーであったことはほとんど知られていません。一葉とタバコはイメージに似合わないのでしょうか。