広島市議会議員(安芸区)

ベトナムのコーヒー生産量は世界第2位

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。

 今日はベトナムの経済についてです。
 5月14日、JETROハノイハノイ市)でベトナムの経済情勢を中心に説明を受けました。JETRO(日本貿易振興機構)は経済産業省所管の独立行政法人で、日本の貿易の振興に関する事業、開発途上国・地域に関する研究を幅広く実施しています。
 ベトナムの人口は8,693万人で2020年には1億人を突破すると予想されています。平均年齢は28歳(日本は45歳)。40歳以下の人口が75%を占めています。あちこちで妊婦の姿を見ました。30年以上かなりの高度成長が続くでしょう。


 GDPは1,980兆ドン(約1000億ドル)で日本の60分の1です。
ベトナムドンはゼロが多すぎて、計算に時間がかかります。大雑把にいうと、ゼロを3個取って4倍すれば日本円になります。たとえば、10万ドンなら400円、100万ドンなら4000円となります。タクシーや買い物で何度も桁を間違えました。1万円を両替すると250万ドンになります。わたくしが10年前に初めてベトナムを訪れた時は1万円が100万ドンでしたから、2.5倍も円高(というよりドン安)が進んだことになります。


 失業率は都市部で4.43%、地方部で2.27%。貧困世帯率は10.6%。識字率は約90%です。平均月収は都市部で398万ドン(190ドル)、地方部では253万ドン(120ドル)です。大卒の初任給は120ドル程度と聞きました。


 今年の国家予算は763兆ドン(370億ドル)で、日本の34分の1です。
日本はベトナムに多額のODAを提供しています。現在、日本からの円借款の累計は約1兆5,000億円で、これは国家予算のほぼ半分に相当します。
 2010年にはバブルの兆しがあり、2011年には金融財政を引き締めましたが、今年は一転して金融緩和に転換し、3月と4月に金利をそれぞれ1%下げています。それでも普通預金金利は13%です。
わたくしは質問しました。

 おきむね:「昨年は金融引き締めを行ったのに、今年は緩和しているのはバブルが収まったからなのか?」
 回答:「バブル退治より経済成長を優先したと考えられる。」
 おきむね:「金融を緩和すれば、インフレとドン安が進むのではないか?それによって輸出は伸びるだろうが、円借款の返済額が増えて負担増になるのではないか?」
 回答:「その通り。しかし、インフレやドン安よりもまず経済成長を優先している。非常に舵取りが難しい局面だと思われる。」
  ベトナムのインフレ率はアジアでも突出しています。


 一般市民の欲しいものは、「ホンダの車」と「資生堂の化粧品」だそうです。
驚くことをひとつ。ベトナムのコーヒーの生産量はコロンビアを抜き、ブラジルに次いで世界第2位です。


 日系企業が直面する課題として次の3点が挙げられます。
1.インフレの高伸と賃上げ
2.通貨ドンの切り下げ
3.電力供給
4.労働力確保
 突然の欠勤や退職は珍しくなく、旧正月で帰省した従業員の2〜3割がそのまま帰ってこないことがあるようです。


 成長途上の若い国の力強さを感じました。


「ホンダ」で豚を運んでいます

こちらは水牛

なんと大きな植木を運んでいます。絶妙なバランス感覚。