広島市議会議員(安芸区)

愚か者に課せられた税金

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 わたくしのクリニックの軒先に今年もつばめがやってきました。番が協力して巣作りをしています。もうすぐ、白い頬の雛鳥たちが鳴き声を聞かせてくれるでしょう。


 面白い記事を見つけたのでご紹介します。
 「愚か者に課せられた税金」と題して宝くじをこき下ろしています。最高賞金8億円の「ロト7」の第1回抽選が行われ、早速1等3億円の当選者が出ました。
 ロト7は1から37までの数字の中から異なる7個の数字を選んで、すべて的中させれば1等最高4億円、当選者がいないときはキャリーオーバーされて最高8億円になります。
 面白かったのは確率の比較です。ロト7で1等を当てる確率は約1000万分の1です。それに対して昨年の交通事故での死者は全国で4400人で、約10万人に3人であり、その確率はロト7の約330倍となります。ロト7の代金は300円ですから、330口(約10万円分)買って、ようやく1年以内に交通事故で死亡する確率と同じになります。この記事を書いた人物が宝くじを買わないのは、その確率の低さと売り上げの半分しか還元されない「ぼったくり」だからだそうです。
 「宝くじを通じて税金を納めているのは、確率を正しく計算できない人だけだ」と酷評したうえで、「宝くじは愚か者に課せられた税金だ」と結論付けています。


 わたくし自身、売り場を通ったときに宝くじを買うことがあります。夢を買うには安いと思っています。テレビのコマーシャルで、柳葉敏郎演じる上司が「お前の夢は金で買えるのか?」とセリフを決めたあとに、こっそりと宝くじを買う姿を部下に見られるシーンがありますが、宝くじはささやかな庶民の夢でしょう。たとえ半分税金に取られても、それはそれで、国や自治体に貢献できると思えば安いものです。


 ちなみに、広島市の宝くじの売り上げと市へ還元された収益は以下の通りです。

 平成23年度 売上90億3500万円 収益37億1300万円
 平成24年度 売上86億2100万円 収益38億9400万円
 
 平成25年度は売上94億1300万円 収益35億9900万円を見込んでいます。
 広島市にとっても、宝くじは貴重な財源のひとつです。