広島市議会議員(安芸区)

「横田めぐみさんは亡くなっている」の発言を生で聴きました

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 久しぶりの晴天です。


 一昨日、広島市議会の全員協議会が開かれました。市長以下、行政の幹部職員も出席して、今後の対応を議論しました。
 以下のような意見や要望がありました。

公道のがれき処理は市が行うのは当然としても、宅地内のがれきにも救済策を求める。
 足腰が弱った方もいるので、避難所のトイレは様式も必要。
 避難所での女性特有のプライバシーを考慮すべき。
 応急的に重機を調達したケースには救済策を求める。
 罹災証明書の発行の手順が安佐北区安佐南区で異なっていた。
 被災者への住宅を早急に対応してほしい。これには県営・市営住宅だけでなく、民間の無償提供などを含めて約600世帯が用意されています。
 被災者のメンタル面のフォローを求める。
 などでした。


 職員が相当疲れている様子も見られました。職員のフォローも必要です。
 全員協議会は約4時間でした。涙を流しながら訴える議員もいました。行政と議会が一体となって対応します。


 昨日、神戸市で開かれた前参議院議員、石井 一さんの叙勲祝賀会に出席しました。今回のパーティーは西日本を対象に開かれたものです。来賓として、海江田民主党代表、元建設大臣中山正暉さん、兵庫県知事、神戸市長なども見えていました。わたくしは民主党員ではありませんが、旧来の友人としお招きを受けました。


 スピーチは現在の日本を憂える、情熱にあふれた内容でした。今月17日には傘寿を迎えられたとは思えない元気さで約30分にわたって熱弁をふるいました。
 その中で、今朝の新聞報道にあるように「横田めぐみさんは既に亡くなっている」という発言がありました。これには周囲の議員たちも一様に驚いていました。  
 閉会時に頂いた「私の主張」の中に詳しく書かれています。それによると、石井さんは北朝鮮と太いパイプがあります。1990年の金丸訪朝団の事務総長、その先遣団長も務め、当時の金 正日主席や政府首脳と何度も会談しています。
 1983年の第18富士丸事件では、紅粉船長と栗浦機関長が拿捕され、終身刑を課せられました。金丸訪朝団としては二人を連れ帰ることはできませんでしたが、内々に解放が約束されて、後日帰国させることできたという裏話も書かれています。当時の交渉相手だった金 溶淳国際部長が、のちに朝鮮総連にも連絡せずにお忍びで神戸に石井さんを訪ねてきました。二人きりで車を走らせながら、六甲山や神戸港で四方山話をして別れました。そのときの金部長は無口で沈み込んでいたそうです。その後、帰国して間もなく金部長が変死したというニュースが飛び込んできました。あの時、金部長は石井さんに別れを告げに来たのだと思ったそうです。


 金丸訪朝団のときに解決した問題に次のようなことがありました。それまで日本のパスポートには北朝鮮除外規定があり、渡航先として「世界中どこへでも、但し北朝鮮を除く(All Countries except North Korea)と書かれていました。これについて北朝鮮側から猛烈な抗議があったそうです。


 北朝鮮が我々の常識が通用しない国家であることを忘れてはならないということが何度も書かれています。
 昨今の韓国が慰安婦の問題を蒸し返していることに日本人は不快感を抱きます。1965年の日韓基本条約で戦前の問題はすべて決着済みであり、これを蒸し返すのは国際常識に反しています。
 これを北朝鮮に当てはめて考えたとき、大きな問題があります。
 日韓基本条約のときには、韓国に対して無償3億ドル、有償2億ドルを拠出しました(当時の為替レートは1ドル360円)。一方で、日本として北朝鮮には何らの補償も与えていません。金丸訪朝団のときに国交正常化した折の補償額を内々で試算したところ、20〜30億ドルで済んでいたそうです。それから四半世紀を経過し、現在では1兆円を下らないという見方もある。後世に大きなツケを残したと書かれています。


 さらに2002年の小泉訪朝のとき、金 正日主席は拉致について言明し、謝罪したのち、両首脳は平壌宣言に署名しました。金主席の謝罪を受け入れ、拉致については具体的な記述のない宣言文に署名したことが日本の過ちだとも述べています。だからこそ、北朝鮮拉致問題は解決済みだと主張する根拠を与えたことになります。北朝鮮に言わせれば、決着がついた問題を蒸し返しているのは日本の方だという考え方もできるとも述べています。
 北朝鮮国家主席がはっきりと、横田めぐみさんは亡くなったと言明した以上、前言を翻すことになるから、彼女が生きている可能性はないというのが石井さんの考えです。

 日朝両国の関係を改善し、国交を正常化することが新たな情報を引き出すことに通じる。安倍総理には、拉致問題だけに囚われることなく、新たな外交を展開してほしいと結んでいます。


 石井さんは、このような考えはマスコミから叩かれるであろうが、後世に残したい自分の主張であると述べています。
 普天間基地の移転、副首都構想についても「眼から鱗」が落ちるような視点で書かれています。次回はこれについて書きます。