広島市議会議員(安芸区)

中間を意味するミドル級はなぜ重量級なのか?

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。
 
 
 昨日カリフォルニアで行われたプロボクシング世界ミドル級タイトルマッチは、チャンピオンのゲンナディ・ゴロフキンカザフスタン)が2ラウンドKO勝ちで、圧倒的な強さを見せつけました。ゴロフキンのイニシャルはGGですが、これにGreatを冠してGGGと呼ばれています。世界チャンピオンといえども村田涼太ではまだまだ歯が立たないでしょう。
 ゴロフキンの現在の地位は、WBCとIBFのチャンピオンのほかに、WBAスーパーチャンピオンとなっています。WBAの正規チャンピオンが村田涼太です。スーパーチャンピオンは2001年にWBAが作った称号です。他の団体のベルトを持っているとか、5回〜10回以上(かなりあやふや)の連続防衛などいくつかの条件をクリアすれば与えられます。これによって正規のチャンピオンが空位になって新たに選ばれます。チャンピオンの上にスーパーチャンピオンがあるのは違和感があります。村田にとっても世界チャンピオンである自分よりも上位に位置するものがいることに耐えられないことだと思います。


 さて、ミドルmiddleとは中間と中央を意味する言葉です。しかし、ボクシングの世界ではミドル級は重量級とされています。ボクシング階級表をご覧になればわかります。ミドル級は154〜160ポンド(69.85〜72.57kg)です。これより上にはスーパーミドル、ライトヘビー、クルーザー、ヘビー級しかありません。
 もともと、ボクシングには階級がありませんでした。しかし、体重が軽い者より重い者のほうが有利です。そこで重いクラスと軽いクラスに分けました。これがヘビー級とライト級です。それでも、軽い者には勝てても重い者には勝てない選手が出てきます。そこでできたのが中間を意味するミドル級です。その後、次第に軽いクラスが新設されたため、ミドル級は重量級に位置することとなりました。


 これまで日本人が重量級のチャンピオンになったのは、竹原慎二(広島出身)と村田涼太だけで、ともにミドル級です。日本人の体力ではミドル級が精いっぱいでしょう。しかし、いずれ大坂ナオミのように、混血の日本人がヘビー級チャンピオンになる日が来る日を楽しみにしています。