広島市議会議員(安芸区)

ウクライナ国民の不屈の戦意の源

  いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 ウクライナの紛争が泥沼化しています。ロシアはウクライナ東部への攻撃を強めています。これに対してウクライナでは民兵と言えるような市民が立ち上がって抵抗しています。ウクライナ国民の不屈の戦意は称賛に値します。

 私はかつてこのような不屈の戦意を学んだ貴重な体験があります。2008年1月に広島市議会を代表してロシアのボルゴグラードを訪れました。対ドイツ戦勝65周年の記念行事に参加するためです。

 ボルゴグラードは以前はスターリングラードと呼ばれた第2次大戦の激戦地です。ボルガ川を渡ってきたドイツ軍の戦車部隊によって都市の90%以上が失われ壊滅しました。原爆によって壊滅した広島市と同様の境遇にあったことから、昭和43年5月18日に両市は姉妹都市提携を結びました。

 ボルゴグラードに行ったのは酷寒の季節でした。深夜、空港に降り立ったときのキラキラとダイアモンドダストが舞う光景が印象的でした。

 史上初めての宇宙飛行士、ユーリ・ガガーリンが学んだ小学校もボルゴグラードにあります。

 

 様々な行事に参加して印象に残ったのは、勲章を付けた80歳を超えたと思える高齢者が数多く見られたことです。その表情は誇らしさを感じさせました。彼らは10代の時に激戦に参加し、ドイツと戦ったのです。市民も彼らを「ベテラン」という敬称で尊敬していました。もちろんボルゴグラードはロシアですが、今回のウクライナでも同様の戦意を示しています。陸続きのヨーロッパでは古くから侵略が行われた過去があるため、自らが国を守るというDNAが刷り込まれているのでしょう。

 はたして日本が侵略されたとき、その覚悟があるのかと不安になります。