広島市議会議員(安芸区)

こんなものを見つけました。

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 寒い日が続きます。とはいえ、近所の山々にはうっすらと霞がたなびいていました。まるで春霞を思わせるようでした。そのせいか吹く風も何となく暖かさを感じました。春一番が吹くのも間もなくでしょう。
昼間近所を歩いていて、こんなものを見つけました。いくつかご紹介します。

 
 7月豪雨災害に被災された方のご自宅前で見つけました。
 当日は多くの方で賑わうことでしょう。竹内さん、正藤さん、ファイト!!!!


 これも近くの家の庭先で見つけました。
 円空の一刀彫仏像を思わせる微笑です。思わず手を合わせました。


 振り返ると一番高い枯れ木の枝に鳥が見えました。白い雲の左下方です。おそらく鳶でしょう。地上でも相当の風が吹いていましたので、上空はかなりの風でしょう。鳶はまさに威風堂々としてあたりを睥睨していました。「お前、何をそんなにアクセクしてるんだ」と叱られたような気がしました。その神々しさをしばらく見とれていました。暫時恍惚として我に返らずといった心境でした。

 犬も歩けば棒に当たる。いろいろなものが見えて楽しく癒される一日でした。

高齢者には「キョウイク」と「キョウヨウ」

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。
 
 寒い日が続きます。インフルエンザが猛威を振るっています。先日外来を担当しましたが、すべてA型でした。話題の新しいインフルエンザ治療薬ゾフルーザの登場はかなりの福音です。これまでの治療薬は、細胞内で増えたインフルエンザウィルスが細胞外に出ることをブロックするのに対して、ゾフルーザは細胞内でウィルスが増えることを防ぐ薬です。年齢と体重で容量は異なりますが、服用は1回で済みます。

 表題は高田文夫の著書「ご笑納ください」で紹介されている遠藤周作の言葉です。ただし「キョウイク」とは「教育」ではなく「今日行くところ」、「キョウヨウ」とは「教養」ではなく「今日の用事」です。この二つがあれば高齢者はボケないということです。遠藤さんらしい言葉です。
 もう一つ面白い言葉がありました。「セ・リーグ」と「パ・リーグ」です。
セ・リーグ」とはセクハラでの、「パ・リーグ」とはパワハラでの戦いの意味です。さすが高田文夫!!!!まぁ、どちらにも所属したくはないねぇ。

 購入した本
1.「ご笑納ください」  新潮文庫
2.「核兵器」  明幸社 
  9720円もの高額な解説書です。
3.「ドサ健ばくち地獄」 文春文庫
  阿佐田哲也の古典ともいえる作。手本引きと呼ばれるバクチでの激しい心理戦を読み返してみたくなりました。
4.「欧米に寝たきり老人はいない=自分で決める人生最後の医療」 中央公論新社
5.「日本国紀」 幻冬舎
  百田尚樹歴史観
6.「認知症の人の頭はどうなっているのか?」 光文社
7.「フランス座」(ビートたけし著) 文芸春秋社
  現在は浅草東洋座になったフランス座ビートたけしが懐かしみます。東洋座は都内で唯一の「色物」と呼ばれる大衆芸専門の寄席です。漫才、漫談、マジック、紙切り、曲芸、ものまねなど落語以外の芸を堪能できます。フランス座から、渥美清、萩本健一、東八郎榎本健一長門勇などが育っています。

結婚70周年おめでとうございます。

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。
お屠蘇を飲んでいるうちに三が日も終わりました。
 70周年とはとんでもない数字だとお感じになったことでしょう。これはわたくしの両親の数字です。昭和24年のきょう、両親が結婚しました。父が20歳、母が18歳の時です。このことを知ったのは元旦に両親と会食したときでした。それまで両親の結婚記念日を知らなかったというのも親不孝なことですが、それ以上に70周年という数字に驚きです。50周年の金婚式までは珍しくありませんが、70周年は聞いたことがありませんでした。70周年はプラチナ婚式と名付けられています。ちなみに55周年はエメラルド婚式、60周年はダイヤモンド婚式、65周年はブルースターサファイヤ婚式、となっています。プラチナ婚式以上の記載がありません。
 これからの高齢化社会ではプラチナ婚式も珍しくなくなることでしょう。その上の75周年、80周年の呼称も考える必要がありそうです。
ともあれ、おめでとうございます。

皆様にとって来年が良い年になりますように

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。
 今年も終わろうとしています。若いころには大みそかの夕刻に都心を一人で歩きました。見知らぬ人たちが慌ただしく歩く中で「広場の孤独」を感じる時間が好きでした。最近は年末は自宅で過ごすことが多くなりましたが、今でもあの頃を思い出します。
 皆様にとって今年はどのような年でしたでしょうか?
 わたくしにとっての今年は、7月豪雨が占める割合がほとんどでした。恒例の今年の漢字が発表になる前から、わたくしにとっての漢字は「災」でした。
 自転車で走り回り、皆様の声を聴く毎日でしたが、微力でも被災者に寄り添えることに喜びを感じました。復興まで長い道のりですが、来年も精いっぱい尽力します。よろしくお願い申し上げます。
 一足早い年賀状をお届けします。皆様にとって良いお年になりますように。

 

 豪雨災害の復旧まで3年の見込み
(1)9月定例会で登壇し、?危機管理、とくに来るべき南海トラフ地震と、それに続くであろう巨大噴火への備え?インフラ、とくに橋梁の老朽化対策?公共施設の統廃合の3点について質問しました。
(2)7月豪雨災害については3年で完全復旧を目指しています。(3)安芸区内で損傷を受けた国道2号線11か所の復旧に14億円の予算が付きました。復旧は今年3月末です。中野5丁目、権現橋の再開通も同時期です。
(4)倒壊の危険性がある民間のブロック塀の撤去費用の一部(最大15万円)が補助されることになりました。
(5)東広島バイパスの海田から西条までの全線開通は平成30年代半ばとなる見込みです。
(6)市の税金を投入する議員年金復活案には反対しています。

   広島市議会議員 沖宗正明

死体検案書の正しい書き方を学びました。

いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 先ほど、広島県医師会館で行われた「死亡診断書・死体検案書の正しい書き方」を研修しました。講師は広島大学法医学教室の長尾正崇教授です。最近、死亡診断書や検案書を書く機会がほとんどなくなったので改めて学び直すつもりで出席しましたが、大変に意義深い内容でした。少し長くなりますが皆さんもいずれ書いてもらうことになりますから読んでおいてください(読んでも役に立つかどうかは不明ですが)。ちなみに歯科医師も死亡診断書は書けますが、死体検案書は書けません。


 死亡診断書とは、主治医が患者の生前に診療していた疾病に関して死亡したと認める場合に書きます。それ以外は死体検案書となります。たとえば、前立腺肥大症で診療していた患者が自宅で心臓血管障害で死亡と思われる場合は死体検案書になります。もしも患者であっても死因が明らかでない場合には24時間以内に所轄の警察署に届けなければなりません。


 死亡診断書には死亡したとき、場所、原因などの欄があります。死亡の原因は医師によって書き方に差が出ます。これには(あ)として直接死因、(い)として(あ)の原因、(う)として(い)の原因を書きます。
 たとえば、大腸がんが肝臓に転移して肝機能障害によって亡くなった場合は、直接死因は肝不全、その原因は転移性肝がん、その原因は大腸がんとなります。


 死亡の種類として、1.病気及び自然死、次に不慮の外因死として2.交通事故、3.転倒・転落、4.溺水、5.煙、火災及び火焔による障害、6窒息、7.中毒、8.その他
さらにその他の不詳の外因死として9.自殺、10.他殺、11.その他の不詳の外因があります(わたくしは1の病気及び自然死以外を書いたことがありません)。
 そして以上のどれにも該当しない死因は12.不詳の死となります。路上の死者や多くの溺死、白骨死体などはこれに該当します。死刑もこれに含まれるそうです。

 溺死、焼死、虐待死、絞殺などの外見と解剖の様々な写真が示されました。終わったあと、エレベーターで「あんな写真を見た後じゃあ、飯が食えんな」との呟きを聞きました。

 最後に興味深かった例を挙げます。
 火災現場で焼死体が2体発見されました。部屋の外のベランダが外側に膨れており、部屋で爆発があったことが予想されました。1体は男性の死体で出口のドア近くにありました。もう1体は女性で奥の部屋のベッドの上にありました。解剖したところ、男性の気管には「すす」がありました。ところが女性の気管には「すす」がありませんでした。そのうえ、上瞼の粘膜に小さい出血(溢血点)が認められました。つまり、女性は火災が起きる前に絞殺されていたことになります。法医学者と検察の見解は以下の通りです。まず男が女性を絞殺し、これを隠蔽するためにガソリンをかけて火をつけました。ところがガソリンが多すぎたために爆発を起こし、逃げ遅れてドアの前で焼死しました。結局、被疑者死亡によって不起訴となり落着です。なんともお粗末な顛末です。

 医師として、死者に礼を尽くすとともに、その死因を明らかにすることは絶対的な責務であることを痛感しました。