広島市議会議員(安芸区)

武道精神が失われた

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 日本柔道が団体戦の決勝でフランスに敗れました。完敗ともいえる内容でした。この団体戦で 優勝したフランスも銅メダルのイスラエルも勝利が決まった直後から喜びを発散していました。試合を終えてのお互いの礼を行う前にです。武道精神から外れた行いでした。国際化されて久しく、そのような崇高な精神は忘れ去られてしまったのでしょう。

 東京オリンピックの無差別級でアントン・ヘーシンクが神永昭夫を抑え込んで金メダルを決めたとき、オランダの応援団が彼に走り寄ろうとしました。ヘーシンクは両手を大きく広げて、これを制止しました。このころにはまだ武道精神、講道館精神が生きていたのでしょう。もはや国際的には「柔道」ではなくなり、「JUDO」になってしまいました。

なぜ金メダルを噛むの?

  いい顔ふやそう。沖宗正明です。東京オリンピックでは日本人選手の活躍が続いています。わたくしは金メダリストたちよりも敗者の姿に感動を受けます。勝者やマスコミは敗者に対する敬意と労りを忘れてはならないでしょう。

 

 以前から気になっていたことがあります。それは金メダル噛むことです。意味が分かりません。もちろん金メダルは勝者のものですが、それを支えたスタッフや支援者のものでもあるでしょう。メダルを噛むことは傷つけることになると思うのですが・・・

 調べてみると、日本人で一番最初にメダルを噛んだのは1996年アトランタ五輪柔道の中村兼三選手です。世界で初めて噛んだのは1988年ソウル五輪水泳の男子200メートル自由形で金メダルを獲得したオーストラリアのダンカン・ジョーズ・アームストロング選手です。40年も前からあったんですね。

 

 理由はいろいろと言われていますが、メダルを首にかけると写真が縦長になるとか、勝利の味をかみしめるとか・・・。マスコミにとってニュースバリューが高まるということでしょうか。

 

 2006年トリノ五輪フィギュアスケート女子シングルで金メダルを獲得した荒川静香さんは、カメラマンからの「金メダルを噛んで!」というリクエストに対し「なぜ噛むのか意味がわからない」「歯型がつく」といった理由で断ったそうです。拍手です。  

 キスならまだしも、噛むのは見たくない光景です。

忠臣蔵の決算書(3)

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 猛暑が続きます。今日は9時半から13時半までグリーナリーナでのワクチン接種を担当します。

 6月13日と7月4日に忠臣蔵の決算書(1)と(2)を書きました。今回は続きです。

 内蔵助の手元には約700両=8,400万円が残りました。当時の1両は現在の12万円に相当します。全ての赤穂藩の処理を終えて内蔵助は赤穂の屋敷を引き払い、京都山科に居を構えました。内蔵助は「預置候金銀請払帳(あずかりおきそうろうきんぎんうけばらいちょう)」(以下金銀請払帳)に細かく使途を書き残しています。多くの支払先、日付、金額、領収証の有無などです。中には藩としてのツケも支払った記録もあります。律儀な姿勢です。討ち入り直前は浪士たちはひどく困窮していたようで、その家賃を支払った記録もあります。

 金銀請払帳に最初に出てくる出金は巨額の仏事費用と政治工作費です。まず、京都の紫野瑞光院に立てた亡君浅野内匠頭の墓のため、瑞光院への寄附として隣接する山を百両=1,200万円で購入しています。手持ちの金の約7分の1を亡君の菩提を弔うために真っ先に使っています。このほか、十両や五両の仏事費が続きます。

 仏事費に続くのが政治工作費、つまり浅野家再興のための工作費用です。浅野城下の円遠林寺の僧祐海を2回江戸に遣わしますが、往復旅費や江戸での方々へのお願いのために合計四十四両を祐海に渡しています。こうした工作費は合計六十五両になります。難しいこととは知りながら、喧嘩両成敗が天下の大法である以上、将軍綱吉に意が通じれば思い返してくれることを期待したのでしょう。しかし、討ち入りの年である元禄十五年の正月には「もはや左様の用事もござなく候」と書き残しているので嘆願工作を断念したようです。

 そのほかで大きい出費は関西と江戸の往復旅費です。内蔵助だけでなく旧家臣たちが何度も往復し、旅費の総額は約七十八両=936万円です。一人分の旅費は総額で三両ほどです。江戸大阪間の平均旅程を約2週間として、一日の費用は約2万5千年円ほどです。宿泊代が約1万円、駕籠などの交通費と食費が合わせて1万5千円です。

  また、江戸詰めであった堀部安兵衛、奥田孫大夫、高田軍兵衛などはしびれを切らし、独自で討ち入ろうと暴発寸前でした。内蔵助は彼らを宥めるために自らも江戸へ下っていますが、突き上げられ、長くは待てないことを感じたようです。急進派を抑えるために七十八両=約1千万円が消えました。さらに江戸でのアジトの購入に七十両が当てられましたが、結局は活用できぬままに終わっています。(以下は次回)

オリンピックを巡るゴタゴタに嫌気

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 猛暑が続きます。オリンピックを巡るゴタゴタに国民の多くは嫌気がさしているのではないでしょうか。次々に嫌な問題が噴出しています。

 開会式も人気の競技もアメリカ時間に合わせて行われます。前回の東京五輪はわたくしが中学1年生の時でしたが、開会式は10月10日の日本晴れの下、昼間に行われました。ブルーインパルスの飛行も感動物でした。優勝した女子バレーも日本のゴールデンタイムでした。ホスト国の時間に合わせて行われるべきでしょう。ここまで商業主義に毒されては興味も半減です。いつから贅沢の限りを貪る五輪貴族という言葉が使われたのでしょうか?

 知事が東京から広島に来ることを控えてほしいと言っている中で、単なる国際的な団体の会長が広島の慰霊碑に参拝して平和をアピールすることはパフォーマンスに見えます。さらに天皇陛下に拝謁するなど、勘違いも甚だしい。天皇の政治利用につながりかねません。これが悪しき前例にならないことを願っています。

 

大相撲の品位を汚した白鵬

 いい顔ふやそう。沖宗正明です。

 梅雨も明けていよいよ夏です。各地から真夏日の知らせが届きます。昨日も安芸区総合福祉センターでのワクチン接種を担当しました。約90分の休憩を挟んで、9時半から17時までの長丁場でした。ほとんどが2回目の接種であったので、問診は比較的短時間で終わりました。

 

  さて、昨日の大相撲名古屋場所の千秋楽、白鵬のあまりにも下劣な取り口には閉口しました。立ち合いをじらし、立ってすぐさま右の肘打ち、さらに左右の張り手。いくら勝ちたいからといっても、これは横綱の相撲ではありません。大相撲が神事であることを忘れた単なるケンカです。白鵬はこれまでも大相撲の品位を汚し続けてきました。全力士の模範となるべき横綱として恥ずべき姿勢です。朝青龍白鵬は大きな汚点を残しました。日本人として許せない気持ちです。いくら優勝回数を増やしたところで何の評価もありません。