広島市議会議員(安芸区)

最新マカオ事情

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 新年おめでとうございます。最近は、気分が引き締まったなかに落ち着いた正月の雰囲気がなくなったのは寂しい思いがします。子供のころ、正月に寒気のなかを遊びまわったことが懐かしく思い出されます。わたくしは、独楽廻しには自信があったものです。右手のひらにゴムで巻きつけた石油缶のふたに鉄製の独楽を受け止めて遊んだものです。ふたには機械油を塗って滑りをよくしました。また、独楽の芯棒は金ノコで短く切って安定度を増していました。友人たちと技を競い、優れた技の持ち主はそれなりに評価されました。


 年末から3泊4日で中国のマカオに行ってきました。広島空港からのチャーター便で、行きは4時間、帰途は3時間でした。マカオには20数年前に一度訪れていますが、全く様変わりしていました。ラス・ベガスにある、ベネチアンホテル、MGMグランド、ウィーンホテル、ハードロックホテルなどが林立しています。わたくしはベネチアンホテルに投宿しましたが、ベガスのそれと同様にホテル内には運河があり、客を乗せたゴンドラが水に浮かんでいました。ただし、船頭はいかにも近所のおじさん、おばさんとしか見えませんでした。また、ベガスとは異なり、広大な池の噴水は作られていませんでした。
 現在、マカオのカジノの売り上げはラス・ベガスを抜いて世界一となっています。年間の売上高はなんと2兆3000億円。わたくしは、カジノで賭博はやりませんが覗いてみました。まず、感じたことはベガスに比べて下品です。ベガスが上品だとも言えませんが、マカオはそれとは比較にならないほど下品です。ディーラーも見劣りします。また、当然、客のほとんどは中国人ですが、傍若無人の振る舞いには眼をそむけたくなります。若い女性でもスロットマッシーンの台に靴を履いたまま足を乗せています。1000香港ドル札(日本円で約1万円)をまとめて握って、2〜3分ごとに機械に突っ込んでいました。1回数万円のカードゲームに熱中する姿にも寒気がしました。もっと高額のゲーム専用のラウンジがありますが、外からは見えないようになっています。こんなところで大王製紙の会長が大散財をしたのでしょう。


 買いたいものを日本で下調べして行きましたが無意味でした。中国人に買い占められ、棚に商品がありません。とくに、エルメスは、どのホテルでも売り切れでした。ほかのブランド店も覗きましたが、カードで「片っ端から」買いまくる中国人の姿には驚きました。中国マネー恐るべし。かつてバブル華やかな頃の日本人もこんな姿で、世界中から顰蹙を買っていたかと思うと忸怩たる思いでした。


 シティ・オブ・ドリームホテルで常設の「ダンシング・ウォーター・ショー」を鑑賞しました。観客席に囲まれた部分に直径30〜40メートルのプールが作られています。そのプールに舞台がせり上がったり、はるか上空からダイビングしたり、モトクロスバイクがアクロバットをしたり、見どころいっぱいの90分でした。見分を広めるために、外国のショーは高額でも見ておくべきだと思いました。以前、ベガスでの「シルク・ド・ソレイユ」や韓国済州島での「ナンタ」を鑑賞しましたが、同様の感想でした。


 また、期待した円高の効果は感じられませんでした。マカオは香港と同じく免税されているにもかかわらずです。


 マカオには孫文が若いころ住んでいました。その当時の住居が無料で公開されていますが、訪れる人はわずかでした。辛亥革命から100年を経て、感慨を新たにしました。


一番の観光スポット、セント・ポール大聖堂

孫文記念館。看板には孫中山記念館と記されていました。これは、孫文が日本に亡命していたとき、日比谷公園の近くに住んでいました。近所に中山という邸宅があり、これは明治天皇のご生母、中山慶子さんのご自宅です。孫文はその邸宅の表札が気に入り、以後、自分のことを孫中山(そんちゅうざん)と号するようになったとのことです。

注文した本
1.「トラオ」 小学館
 元徳洲会理事長、徳田寅雄は現在「筋委縮性側索硬化症」で闘病生活を送っています。この病は運動神経の変性により、全身の筋力が失われてゆきます。末期には呼吸筋すら侵されます。根本的な治療法はありません。意識は全く正常です。徳田氏は、わずかに動く眼で文字盤を睨んで意思を伝えています。その姿には鬼気迫るものがあります。わたくしは、若いころ彼にあったことがありますが、写真で見る眼光はそのころと比べても全く衰えていません。

2.財務省オオカミ少年」論  産経新聞出版
 財務省が唱える「金がないから増税が必要だ」という言葉を信用するなという内容です。消費税増税が物議を醸しているいま、タイムリーな本です。



 今年もよろしくお願い申し上げます。