広島市議会議員(安芸区)

またまたプライベートな場で急患に対応

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 温かさの中に何となくひんやりとした感覚が味わえる、この頃の風が好きです。
 昨日は、高齢の両親を招いて会食しました。浅葱(あさつき)の爽やかな香りと甘さが春を感じさせました。そろそろ細魚(さより)の季節です。細魚は英語では Halfbeak です。これは「半分のくちばし」という意味です。ピッタリの命名です。


 両親との会食の直前、三越で知り合いの販売員と話していたとき、女性の悲鳴が聞こえました。急いでその場所に行くと、昇りのエスカレーターに高齢の男性が頭を下にした状態で倒れていました。従業員のとっさの判断でエスカレーターは止められていました。
 上の階まで運び、床に横たわらせました。意識はやや混濁しており、エスカレーターの階段で打撲したために左前額部から相当に出血していました。店員に同部をタオルで圧迫させながら、脈を診ると強く拍動がありました。しかし、指を握らせると右手に比べて左手の握力が弱く、左下肢も脱力があるように感じられました。頭蓋内の病変がよぎりましたが、次第に右手の握力が増してきて、左右差がなくなりました。意識もはっきりしてきて、一時的な脳虚血によるものと思われました。
 救急隊員が到着したころには、安心できる状態になっていました。おそらく前額部の挫傷の治療だけで事なきを得たと想像しています。


 2月初めの政治家のパーティーで応急処置を求められたのに続いての経験でしたが、自然に体が反応しました。医師として貢献できたことをうれしく思いました。
 また、患者の移動方法やタオルを用意するなど、三越の店員の的確な対応には感心させられました。普段からこのような非常事態を想定した訓練ができているのでしょう。頭で考えながらでは、あれほどの動きはできなかったでしょう。素晴らしい対応でした。