広島市議会議員(安芸区)

乃木希典と美人コンテストの意外な関係

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 
 日本で初の美人コンテストが行われたのは1907年(明治40年)です。アメリカの新聞社、シカゴ・トリビューンが企画して日本の時事新報社に開催を依頼したものです。
 優勝に輝いたのは学習院女学部中等科3年生の末広ヒロ子でした。本人には内緒で義兄が応募したようです。写真にあるように、西洋風の美人です。


 しかし、ヒロ子にとって運が悪かったのは、当時の学習院院長が石部金吉の軍人、乃木希典だったことです。乃木は激怒してヒロ子を退学処分にしました。
 乃木は日ごろから学生に対して、「男は片仮名を使え、めめしい平仮名は使うな!」「男は弁当の風呂敷に、赤や綺麗な模様のものは使うな!」「学生の分際で腕時計は持つな!」「野球、テニスなど西洋のスポ−ツはするな!」などと教えていたほどです。当然のこと、女学生が美人コンテストに応募することなど許すはずがありませんでした。
 

 乃木は、「女は虚栄心が盛んなものであるが、学習院女学部生徒のような上流階級に育った女がこのようなコンテストに応募することは許されるものではない。他の生徒の取締上、停学もしくは諭旨退学処分とする。また、応募した他の生徒についても厳しく調べる」と述べています。


 後日談として、乃木はヒロ子のために野津道貫という元帥(侯爵)の子息との縁談に奔走し、自ら媒酌人となっています。
 乃木自身、ヒロこの退学処分を後ろめたく思っていたのかもしれません。微笑ましい意外な一面ですね。

 
 末広ヒロ子。なかなかの美人です。

 注文した本
1.「人口減少 迫りくる危機」  中公新書
2.「総理メシ」  朝日新聞政治部取材班
  政治が動くとき、リーダーは何を食べたか
3.「ドキュメント 豪雨災害」  岩波新書
  非常時の自治とは
4.「おかげさまで生きる」  幻冬社
  東日本救大震災時での救命医が語る魂の哲学
5.「ニッポン社会入門 英国人記者の報復レポート」  生活人新書
  外国人記者が見た日本社会
6.「遺言」  双葉社 田中森一
  汚職など社会を騒がせた闇の事件の真相
7.「移民亡国論」  徳間書店
  移民政策の是非
8.「アポロは月に行かなかった」  栄光出版社
9.「これだけは伝えたい武士道の心」  晋遊社
  道徳教育の本
10.「いろは判じ絵」  青幻社
  江戸時代のエスプリ なぞなぞ絵解き
11.「ミンナが知らない裁判ギョーカイウラ話」
  裁判官、検察官、弁護士の本音。裁判員制度等 
12.「勝負脳の磨き方」  育鵬社
  舞の海による激動の時代の生き方
 秋の夜長にゆっくり読みます。