広島市議会議員(安芸区)

ビキニ水爆は広島原爆の940発分の威力です

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。
 昨日の雨模様と違って、今日は爽やかな朝を迎えました。暦の上だけでなく、実感として夏になりました。
 さて、今日は水素爆弾(水爆)のはなしです。昨年11月に出された「核兵器攻撃被害想定専門部会報告書」を読み、背筋が寒くなりました。内容のごく一部をご紹介します。
 1954年3月1日に、米国が中部太平洋ビキニ環礁で行った水爆の威力は約15メガトンでした。広島に落とされた原爆が16キロトンといわれていますので、約940発分の威力です。昭和14年から昭和20年の第2次世界大戦で使われたすべての砲爆弾の威力の合計は、広島と長崎の原爆を含めても約3メガトンといわれていますので、ビキニ水爆はなんと第2次世界大戦5回分に相当します。実験に先立って、当時の住民は他の島に強制移住させられました。1969年以降、米国は土壌の入れ換えなどの環境対策を試みましたが、ほとんど効果がなく、現在でもビキニ環礁の36の島は「死の島」となっています。
 さらに、1961年ソ連が実験を行った水爆は約58メガトンの威力ですから、広島原爆の3600発分であり、第2次世界大戦19回分に相当します。驚くべき威力です。数字では読み取れても、とても実感が湧くものではありません。この報告書を読んで、改めて核兵器の恐さを思い知らされました。