広島市議会議員(安芸区)

高血圧と食塩

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。
 朝夕は寒くなりましたが、わたくしはこの時期の風情が好きです。夏の喧騒が落ち着いて、物憂げな感じがします。とくに夕刻には「灯火親しむ」気持ちになります。英語で秋を意味する単語にはAutamunのほかにFallがあります。落ちてゆく様子を意味するのでしょうか。
 さて、最近メタボリック症候群が話題によく上ります。メタボリック症候群とは、お腹の内臓のまわりに脂肪が溜まる内臓脂肪型肥満に加えて、高血圧、脂質異常、高血糖のうち2つ異常をあわせもった状態です。このうち高血圧については食塩との関連が指摘されています。メタボ健診では、最高血圧が130以上または最低血圧が85以上を高血圧と診断しますが、わたくしはこの基準は少し厳しいと思います。
 今日は高血圧についてのミニ知識を少し書きます。
「血圧には辛いものは全て悪い」と思っている方がありますが、これは正しくありません。例えばコショーや唐辛子などの香辛料は確かに辛いものです。しかし、食塩は多く含まれていませんので血圧にとってそれほど悪くありません。これに対して食塩は確実に血圧に悪い影響を与えます。食塩の化学式はNaCl、つまり塩化ナトリウムです。実はこのうちのナトリウムが血管を硬くして高血圧を起こす犯人です。化学調味料には「味の素」のようにグルタミン酸ナトリウムが含まれているものがあります。塩分を控えるために漬物や冷奴にかける醤油を控えても、このような化学調味料をたっぷりとかけたのでは食塩をふりかけているのと同じことですから無意味になります。グルタミン酸は旨みの成分ですが、ほどほどが良いようです。
 また、カリウムはナトリウムの悪影響を細胞レベルでカバーします。ですから、カリウムを豊富に含んでいる生野菜はお勧めです。ただし、野菜サラダに食塩やドレッシングをたっぷり振りかけてはダメですね。