広島市議会議員(安芸区)

ビタミンの過剰接種のリスク

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。


 テレビや新聞で各種のサプリメントがもてはやされています。中には痛みに苦しむ方や高齢者の弱みに付け込む、阿漕な商品と言えるような怪しげなものもあります。


 サプリの中にビタミンがあります(ビタミンサプリが阿漕な商品というわけではありません)。
 たとえばビタミンCを飲み続けると風邪にかかりにくくなるという説があります。実際にネットではそんな意見が寄せられていますが、これが証明されているかどうか定かではありません。
 ビタミンCは水溶性なので多量に摂取しても効果が上がることはなく、尿に排泄されます。一定量以上の服用は無駄です。


 ビタミンには水に溶ける水溶性と油に溶ける脂溶性があります。おもなビタミンのうち、水溶性はビタミンB群とビタミンCです。脂溶性はビタミンA・D・E・Kです。
 水溶性と異なり、脂溶性ビタミンは過剰摂取すると、体の脂肪組織に蓄積されて副作用が出ます。
 たとえば、妊婦がビタミンAを過剰に摂取すると奇形児発生のリスクが高まります。ビタミンAを多く含む食品は肝油、レバー、うなぎ、チーズなどです。


 骨に必要なビタミンDを過剰に摂取すると、尿路結石、腎機能障害、高血圧、胃腸障害などのリスクが高まります。ビタミンDを多く含む食品はシラス干し、焼き紅サケ、焼きサンマ、サバ水煮缶、イワシ油漬けなどです。


 ビタミンKは血液凝固や骨の形成に必要です。経口摂取では過剰摂取になることはないとされています。ビタミンKが問題になるのは、ステント留置後や不整脈に対して投与される抗凝固剤のワーファリンに対して拮抗作用があることです。
 ワーファリンを服用している患者にはビタミンKの過剰接種は危険です。ビタミンKを多く含む食品は納豆・青汁・クロレラなどです。


 サプリ商品の商売を妨害する気はありませんが、ものには「ほどほど」が大切でしょう。
 そういえば、最近八千草薫さん出演の「皇潤」のコマーシャルが見られなくなりましたね。どうしたのでしょうか?

 注文した本
1.「知ってっても偉くないUSA語録」  文芸春秋
2.「それでも僕は前を向く」  集英社新書 
 大橋巨泉の遺言?
3.「大人の落語評論」  彩流社
 落語を評論すること自体が野暮だと言われていますが、どんな落語論が展開されるか。作者は居直って書いたとか。