広島市議会議員(安芸区)

アメリカでの薬物過剰摂取による年間死者数はベトナム戦争の死者数の2倍

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。

 米ジョージタウン大学教授のケビン・M・ドーク氏によると、アメリカでの2021年の薬物過剰摂取による年間死者数は10万人を超えています。ベトナム戦争での死者数は総数で5万8000人なので、その2倍です。死者数だけでこれほど膨大な数なので、麻薬常習者の数は計り知れません。これにより犯罪が増え、民衆が暴徒化しています。

 アメリカでは近年、キリスト教を信仰する人、教会に行く人が急速に減少しています。日本では宗教がなくても道徳的基盤が失われることはありませんが、西欧では異なります。道徳はキリスト教に根差しており、特にアメリカではキリスト教がなくなれば道徳の基盤が失われます。アメリカ人にとって宗教や道徳の裏付けがない法律は単なる政治権力の道具に過ぎず、人々が従う価値がないものとなります。そのため、現在のアメリカでは宗教離れが進み、犯罪も麻薬も自由という風潮が蔓延し、無政府状態になりつつあります。教授は、勤務する大学があるワシントンDCの中心部に行くのが怖いと語っています。若者がドライバーを脅して車を奪う「カー・ジャッキング」が多発しているからです。しかも彼らの動機は貧しいからではなく、犯罪をゲーム感覚で楽しんでいます。また、LGBTの運動家たちの多くは自分たちの自由を主張しながら、これに反対する人たちの自由は認めません。

 もはや自由主義は他人の権利を尊重するというルールと秩序に基づくものではなくなりつつあります(この点は日本も同様です)。

 

 最後に教授はこう指摘しています。

 日本では明治維新、敗戦後のアメリカによる新憲法など、国民自らが独立を勝ち取った経験がない。そのため、ナショナリズムが今でも不安定であり、日本という国家がどういう存在なのか明確な認識を持てないでいる。安倍晋三は日本の不安定なナショナリズムを安定させようとした政治家であったが、志半ばで斃れた。岸田総理が第一に取り組むべきは安倍氏の未完のプロジェクトを完成させることではないかと。