広島市議会議員(安芸区)

カップラーメンの値段を知らなくて悪いか!!

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。やや肌寒い晴れの日、気分が引き締まります。
 昨日も麻生総理が失言しました。「若いときに不摂生をしたために老いて病気を得たものに自分たちは医療費を払っている」という趣旨でした。先の「医師には性格的に問題がある者が多い」に続いての失言です。評論家が言うのならまだしも、政治家としては不用意な発言でした。自民党総裁選で麻生太郎に1票を入れたものとしては忸怩たるものがあります。麻生総理にはこの危機的な状況の中でしっかりと日本の舵取りをして欲しいと願っています。
 それはそれとして、最近のマスコミや野党の追及には首を傾げたくなることがあります。それは政治家の金銭感覚についてです。麻生総理がカップラーメンの値段を「400円くらい」と答えたことに対して、庶民感覚を理解していないという非難がされました。また、ホテルのバーで飲むことも批判されました。しかし、一国の総理がカップラーメンの値段を知らないことがそれほど問題になることでしょうか。一般家庭のお父さんが大根やニンジンの値段を知っているでしょうか。わたしもタマネギやさんまの値段を知りません。そんなことを知っていることが庶民感覚を理解していることにはならないと思います。それぞれの立場でほかにやることがあるのではないでしょうか。ホテルのバーは一般のサラリーマンも使います。それほど庶民からかけ離れた場ではありません。むしろ、高級料亭で会食するほうが庶民感覚から離れています。「朝ズバ!!」で、みのもんたが「われわれ庶民には理解できない」などとしたり顔でコメントしていましたが、みのもんたが銀座の高級クラブでいくら飲み代を使っているかを聞けば、彼の欺瞞性が明らかです。総理にカップラーメンの値段を聞くこと自体が間違っていると思います。その昔、ときの佐藤栄作総理に国会の質問で大根の値段を聞いた議員がいました。当然佐藤総理は知りませんでした。マスコミは鬼の首を取ったように非難したことを覚えています。マスコミの対応は当時と変わっていないようです。
 また、アメリカ共和党の副大統領候補だったサラ・ペイリンが選挙キャンペーンの衣装に1500万円使ってマスコミの餌食になりました。オバマ次期大統領が選挙キャンペーンに集めた金は620億円です。それなのに、なぜ1500万円が問題になるのでしょうか。オバマがシカゴで勝利宣言をしたとき、奥様が赤と黒のグラデーションのかかったワンピースを着ていました。高価なブランド物ではありませんでしたが、鮮やかで勝利宣言の場にふさわしいファッショだとわたくしは思いました。しかし、マスコミはセンスが悪いとこき下ろしました。マスコミが「重箱の隅をつついて」何か非難するのは日本もアメリカも同じようです。
わたくしは、何が何でも麻生政権を支援するものではありません。国民のためにならない政権なら早く倒れるべきだと思っています。国民もマスコミも「政府の提灯は持たぬが、国家の提灯は持つ」心構えが必要なのではないでしょうか。これは時事新報に掲載された福沢諭吉の言葉です。