広島市議会議員(安芸区)

アジアの英雄が世界の英雄になりました

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。
 わたくしはボクシングファンです。学生時代に空手道部に所属していたためか、武道や格闘技に興味があります。昨日、ラスベガスのMGMグランドホテルで行われたオスカー・デ・ラ・ホーヤ対マニー・パッキャオの試合は世界中のボクシングファン期待の一戦でした。メキシコ生まれでアメリカ育ちのデ・ラ・ホーヤはスーパーフェザー級からミドル級までの6階級でチャンピオンになったボクシング界の超スーパースターです。俳優を思わせる端正な顔と攻防兼備のテクニックで常にファンの期待を裏切らない試合をしてきました。しかもこれまで闘ってきた相手はスーパースターばかりです。対するフィリピン人のパッキャオはスーパーフライ級からライト級までの4階級制覇したアジアの英雄です。サウスポーで強烈な左ストレートとファイティングスピリッツあふれる戦いぶりで、フィリピンでは大統領を凌ぐほどの英雄です。今回はノンタイトル戦ですが、契約によりデ・ラ・ホーヤは65.77kgで、パッキャオは64.41kgで闘いました。そのためデ・ラ・ホーヤは5kg体重を落とし、マニー・パッキャオは逆に5kg体重を増やして試合に臨みました。身長ではデ・ラ・ホーヤが10cm上回っており、体格も勝っていることから、試合前の掛け率では2:1でデ・ラ・ホーヤ有利と出ていました。わたくしも体格に勝るデ・ラ・ホーヤが相当に有利と思っていました。しかし、第1ラウンドのゴングが鳴った直後からパッキャオの左ストレートが面白いように当たり、一方のデ・ラ・ホーヤは体が動きません。終始パッキャオが押しまくった試合は結局第8ラウンド終了後にレフリーストップの形で終止符が打たれました。デ・ラ・ホーヤの端正な顔は左眼がふさがるほど腫れ、見る影もないほど憔悴していました。無理な減量の影響が出ました。この試合でパッキャオはアジアの英雄から世界の超スーパースターにのし上がりました。これまでプロボクシング界ではアジア人の超スーパースターはいませんでした。わたくしは元々熱烈なデ・ラ・ホーヤのファンですが、パッキャオの素晴らしい戦いぶりを賞賛します。この試合は後世まで語り伝えられる世紀の一戦となるでしょう。こんな試合を見ていると亀田3兄弟などコメントする価値さえありません。盛りを過ぎた、相手に自信をつけさせるための、いわゆる「噛ませ犬」とばかり対戦しています。これでは眼の肥えたファンをつかむことはできません。