広島市議会議員(安芸区)

九州新幹線が全通すれば広島西飛行場は不要になる?

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。
 今日は平成21年度予算特別委員会の建設関係審査の2日目です。わたくしは広島西飛行場について質問しました。趣旨はもはや西飛行場の定期便は必要ないというものです。 熊本の新八代鹿児島中央まで128kmは平成16年3月に開業しました。九州は急勾配が多く山陽新幹線からの乗り入れには高出力の新型車両が必要となります。そのため、山陽新幹線では時速300kmが可能ですが、九州では260kmしか出せません。その新型車両の開発が終わり、博多と鹿児島中央を結ぶ九州新幹線鹿児島ルートは平成23年春に全通します。これにより山陽新幹線と直結となり、新大阪と鹿児島中央は約4時間で結ばれることになります。観光・ビジネス界ではこれを称して「4時間ショック」と呼ばれています。時間と距離の感覚を大きく変え、航空業界にとっても脅威となることが予想されます。鹿児島空港から市街地までは約30キロ離れており、シャトルバスなどでも約1時間かかります。広島西飛行場から鹿児島空港までの飛行時間は1時間5分であり、西飛行場から鹿児島市街地までは合計2時間強かかります。九州新幹線が開通すれば、広島から鹿児島市街地までの所要時間は2時間半となります。しかも、航空機は1日に3便であるのに比べて新幹線は1時間に1,2本運行されると予想され、利便性ではもはや太刀打ちできません。また、新幹線の料金は航空機よりも安く設定されると予想され、ここでも航空機の劣勢は明らかです。昨年NHKの大河ドラマ篤姫」による観光ブームで鹿児島は大いに賑わっているにもかかわらず広島・鹿児島便の乗客数はほとんど増えていません。すでに観光客にとってはこの路線の魅力はありません。鹿児島便の搭乗率は60%と苦戦しており、もうひとつの定期便である宮崎便をあわせて年間約5億円もの赤字を補填している現状を考えると、もはや広島西空港の使命は終わったと思われます。日本エアコミューターがいつまで現在のふたつの定期便運行を続けるか不確定な状況の中で、改めて広島西飛行場の存続について考える時期にきていると思います。
 昨年の県議会では、「可能性のない東京便復活に固執し、存続を望む広島市」と評価されています。市と県の検討委員会は平成22年度予算の編成時期までに結論を出すということになっており、あと1年もありません。費用対効果から見ても広島に西飛行場の赤字を出し続けとも良いのかという議論も出ます。
 わたくしは、西飛行場は定期便を廃止して防災機能や小型飛行機のためのものとすべきと考えています。
 市の答弁は何とか東京便の復活に向けて努力する。西飛行場の都市機能を残す方向で検討したいというものでした。みなさんはいかがお考えでしょうか。コメントをお寄せください。