広島市議会議員(安芸区)

市民生活への悪影響が回避されました。

 
 提出者を代表して修正案の趣旨説明を行う。


いい顔、ふやそう。沖宗正明です。
 朝から雨模様です。

 昨日は臨時議会が開かれ、3月26日に可決された平成22年度当初予算の修正案の再議が行われました。

修正可決されたのは次の3点でした。 

 1.2020年オリンピック招致検討事業費2,569万円の削除。

 2.折り鶴の保存・展示の方法や展示施設の検討費用840万円の削除。

 3.市長の海外出張費のうち、ロシアとアルゼンチン・ブラジルへの出張費を認めない形で1,494万円の減額 修正。



 再議にかけられた修正案が確定するためには出席議員の3分の2以上の賛成が必要ですが、会派の状況から判断して再び可決されることは困難と予想されました。また年度最終日という状況でわたくしが最も心配したのは次のようなことでした。

(A)当初予算の審議が遅れて4月1日午前0時となり、審議未了で廃案になること。
(B)当初予算が否決されること。

 このどちらの場合も4月1日から予算が執行できなくなり、1円の支出もできなくなります。例えば、ごみ収集や救急車出動、消防活動、新規契約なども不可能で、市民生活に多大な影響が出ます。


 (C)市長が当初予算を専決処分すること。
 実際には上記の(A)(B)の場合、市長は専決処分することが可能です。地方自治法には(1)議会が議決しないとき、(2)議会を召集する暇がないときは専決できると規定されており、(A)(B)はそれに該当します。専決処分されることは、議会の責任放棄を意味し、議会の恥です。


 藤田議長を始め、わたくしども市民市政クラブの議員は、もともと修正案に反対(つまり原案に賛成)していましたが、(A)(B)(C)に陥ることだけは避けなければならないと考えていました。
 そこで協同歩調を取れる公明党市民連合共産党ほか他会派の一部議員たちと協議し、お互いが歩み寄れる新たな修正案を提出しました。内容は以下の通りです。

(1)2020年オリンピック招致検討事業費については、基本計画策定業務費2000万円の5%を削減する。
(2)折り鶴の保存・展示の方法や展示施設の検討費用については、検討委員を12人から6人に削減して35万2千円を減額。
(3)市長の海外出張費については、核兵器廃絶、平和活動推進のため全て認める。


 この修正案が可決されました。各会派とも全て満足できるものではありませんでしたが、お互いが歩み寄った結果でした。今朝の新聞報道でも書かれていましたが、その批判は甘んじて受けます。市民生活への悪影響を防ぐための苦渋の選択でした。
 とくにオリンピック招致については、夏ごろ(おそらく8月末)までには全体像を市民の皆様にお示しできる予定です。その上で招致すべきかどうか判断を仰ぎたいと思います。