広島市議会議員(安芸区)

弱い相手を見つけるチャンピオン、亀田興毅

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
  

 昨夜、WBA世界バンタム級タイトルマッチが日本武道館で行われ、チャンピオンの亀田興毅が僅差の判定で挑戦者ダビド・デ・ラモラ(メキシコ)を下し、2度目の防衛を果たしました。前回の初防衛戦では世界ランク12位が相手でした。今回のラモラは8位です。よくも、こんなに弱い相手を見つけてくることに感心させられます。勝って当たり前の選手が相手であれば、当然ファイトマネーも少額です。亀田が日本人初の3階級制覇チャンピオンであっても、評価が高まらないのは無理のないことでしょう。今朝の新聞では往年の名チャンピオンのコメントさえ出ていませんでした。


 現在、WBAには亀田のほかにスーパーチャンピオン、アンセルモ・モレノパナマ)と暫定チャンピオン、ウーゴ・ルイス(メキシコ)がいます。わたくしには、スーパーと暫定の王座の違いはよくわかりません。亀田は隙間を見つけたチャンピオンだと言えるでしょう。
 他のバンタム級のチャンピオンには、WBCとWBOはフィリピンのノニト・デネア、IBFにはメキシコのアブネル・マレスがいます。ノニト・デネアは最強でしょう。亀田程度では歯が立つ相手ではありません。強い相手を倒してこそ真の王者です。世界のスーパーチャンピオンの称号は、すべてその時の最強の挑戦者を退けた者にしか与えられません。そして多額のファイトマネーを得ることになります。それがプロです。


 亀田のひとつ上のクラス(スーパーバンタム級)のWBC世界チャンピオンは西岡利晃です。かれは10月1日、ネバダ州ラスベガスのMGMグランドで7度目の防衛戦を行います。日本人チャンピオンがラスベガスで防衛戦を行うのは初めてのことです。しかも、相手は最強の挑戦者、ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)です。マルケスはIBFバンタム級とWBCスーパーバンタム級を制覇したことがあるスーパースターで、KO率78%です。世界中が注目するビッグファイトです。西岡といえども苦戦が予想され、ノックアウト負けの危険さえあります。そんな危険な相手を選び、しかも敵地ともいえるラスベガスで防衛戦を行う、その心意気を評価します。もしこの試合に勝てば、西岡は世界のスーパーチャンピオンの仲間入りができるでしょう。


 亀田となんという違いでしょう。