広島市議会議員(安芸区)

楽しみな映画「J・エドガー」

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。


 待ちに待った映画。「J・エドガー」が近々封切りです。主演はレオナルド・ディカプリオ、監督はご存じクリント・イーストウッドイーストウッド監督の映画は期待を裏切ることがありません。イーストウッド亡きあとハリウッド映画は衰退するとまで言われています。
 J・エドガーとは、アメリカ連邦捜査局FBI)の初代長官、ジョン・エドガー・フーバーのことです。フーバーは1924年5月にFBI長官に任命され、1972年に亡くなるまで長官職にとどまりました。就任当時のカルビン・クーリッジからリチャード・ニクソンまで、8代の大統領に仕えました。現在に至るまで合衆国で、最も長く政府機関の長を務めた人物です。FBIを大きな影響力を持つ組織へと創り上げた点で称賛される一方で自らの権威を盾に、有名人に対する諜報活動や恐喝に加え、政治的迫害を行ったことや、その巨大すぎる権力行使は大きな非難を受けた「いわくつき」の大物です。その反省から以後のFBI長官の任期は10年に制限されています。写真で見ると、ド迫力の悪人面です。映画では、ミスキャストとも思えた童顔のディカプリオが見事に変身しています。彼を抜擢したイーストウッドの眼力に脱帽です。一見の価値のある映画です。


 昨年放映された英国のテレビドラマ「ケネディ家の人々」の中で象徴的なシーンがありました。女癖の悪かったジョン・フィッツジェラルドケネディ大統領がホワイトハウスに愛人を引き入れたところをFBIに写真をとられます。その当時ジョンは弟の司法長官ロバートと図って、フーバーの更迭を狙っていました。ホワイトハウスに乗り込んだフーバーはこう切り出します。「大統領、あなたが女性を引き入れるのは別にかまいませんが、相手がマフィアのボスの愛人となると、これは国家の問題となりますので見逃すわけにはまいりません。」 持参した写真は、その女性がマフィアの大物と親密であることを示していました。呆然とするケネディ兄弟を尻目に、フーバーはその写真を残して勝ち誇ったように立ち去ります。以後、更迭の話は立ち消えになります。このようにしてフーバーはFBI長官として50年も生き残ったのでしょう。


 引き続き、インフルエンザと感染性胃腸炎が流行しています。お気を付けください。