いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
盆の休みを利用して台北に行ってきました。改めて台湾は親日国であることを感じました。最近では、東日本大震災の時に200億円以上もの義捐金を送ってくださいました。
日本人が決して忘れてはならない大きいことが3つあります。(1)戦後間もなくのこと、日本をどのように処理するかを連合国首脳が会談したとき、天皇制廃止を主張したイギリのチャーチルとアメリカのトルーマンに対して、中国の蒋介石は断固として反対を貫いたために天皇制は維持されました。(2)また蒋介石は日本をこれ以上追い詰めてはならないという観点から、日本に対する賠償金を放棄しました。(3)また、終戦当時台湾には軍人、軍属、民間人約90万人が残っていました。蒋介石はこれらを中国の軍艦や一般船舶を動員して約8カ月かけて日本に帰還させました。戦後の日本が復興できたのは蒋介石の功績が非常に大きかったことは間違いありません。
台湾では、今でも日本が統治していた時代を懐かしむ人も多く、日本人に対して親切です。
治水や電力不足解消のために八田ダムを作ってくれたことを語った老人がいました。台湾では「日本」と名がつけば人気だそうです。それは品質の高さ、安全性などに優れ、信頼を得ているからです。ミスタドーナッツ第1号店では開店初日に最長8時間並んだそうです。日本では1200円で売られているユニクロのTシャツが台湾では1200台湾ドルでも飛ぶように売れています(1台湾ドルは3.3円)。所得水準からすれば大変高価なTシャツです。台北市内に三越は9店舗、そごうは3店舗あります。最近ではこの人気に便乗して怪しげな日本式を名乗る店も出始めているとか。また、日本語を学ぶ若者たちが増えているそうです。
その一方で、戦前の同じころ水道も下水道もなく道端に汚物を垂れ流していた最貧国がありました。日本は、この国に上下水道や道路などのインフラを整備し、学校を6000も造って、識字率が10%程度であったのを60%以上にまで高めました。優秀な学生を陸軍士官学校に入学させ、のちのこの国の指導者に育てました。そんなことさえ忘れて、いまだにゆすり・たかりを続ける国に台湾の現実を見せたいものです。
宮崎 駿監督のアニメ、「千と千尋の神隠し」の舞台となった喫茶店でウーロン茶を飲みました。この喫茶店は鉱山があった古い町、「キューブン」にあります。
店の前は急な階段です。
店から眺めた景色。当日は雨のため遠くは霞んでいました。
現在では廃館になっている映画館(昇平新楽園)が公開されていました。この映画館は、鉱山で働く労働者のために大正4年にできたものです。
当時の売店です。懐かしい風景です。
森永ミルクキャラメルも。もちろん漢字で書いてありました。
当時の映写機。
ポスター。
日本映画のポスターも。下は岡田茉利子・吉田輝雄主演の「真っ赤な恋の物語」
「大盲侠」とは「座頭市」のことでした。
三船敏郎・千葉真一の「武士刀」。日本では違う題名だったのでしょう。
キューブンの町並み。こんな狭い道でもトラックが行きかっていました。
突然開店した露店の肉屋。豚の頭が積まれていました。