広島市議会議員(安芸区)

尿路結石を防ぐ方法

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。 

 わたくしが学生のとき、痛みの激しい3大疾患を教わりました。俗な表現をすれば、転げ回るような痛み、もがき苦しむ痛みを起こすものです。それは心筋梗塞、急性膵臓炎、そして尿管結石です。きょうは尿管結石をはじめとする尿路結石について書きます。尿路結石は言葉の通り、尿路にできる石です。尿路は腎臓に始まって尿管、膀胱、そして尿道に至る経路です。尿路結石のうち最も痛みが強いのが尿管結石です。狭い尿管に石が詰まり、上方からの尿の流れが妨げられ、腎臓が尿で膨れます。そして腎臓の外側の被膜が引き延ばされることによって激しい痛みが起こります。中身が詰まっている臓器を実質臓器といいます。これに対して中に空間があるものを管腔臓器と言います。尿管は管腔臓器です。管腔臓器が詰まると、体はそれを体外に排出しようとして、上方の臓器からの圧力を強めるために、さらに痛みが増すことになります。このような痛みを疝痛(せんつう)と言います。尿管結石、胆石症などです。強い便秘や陣痛のときの痛みも疝痛と言えます。

 
 わたくしが子供の頃には水洗トイレではなく、田舎に行けば屋外に小便器を目にすることが良くありました。小便器には薄茶色の薄い層が幾重にも重なっていました。これこそ結石の成分そのものです。それほど尿の中には危ない成分が含まれているのです。ちなみに現在の小便器の前には使用前後に水を流すようにお願いのプレートが貼ってありますが、便器を清潔に保つために合理的です。 


 そこで尿路結石にならないために気を付けることは・・・・・。化学で「溶解度」を習ったことを思い出してください。それぞれの物質(溶質)によって溶液に溶けうる量が決まています。これが溶解度です。たとえば尿路結石のうちで最も多いシュウ酸カルシウムの溶解度が1リットルに5グラムとした場合、尿が1リットル以上ならすべて尿に溶けることが出来ますが、500CCの場合、2.5グラムが析出します。これが結石の原因になります。尿路結石を防ぐためには尿量を増やせばいいのです。普段から飲水に心掛けてください。


 
 尿路結石になると、仕事を休んだり会議に出られなくなります。これを医学用語では「尿路欠席」と言います。