広島市議会議員(安芸区)

衣服を脱いでの凍死

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。きょうは啓蟄(けいちつ)。冬ごもりしていた虫が這い出してきます。

 今回はあまり気持ちのいい話ではありませんが、「凍死」についてです。皆さんには想像しにくいかもしれませんが、人間は街中でも家の中で条件がそろえば凍死します。人間の体温は通常37度C前後に保たれていますが、28度C程度にまで下がると不整脈が出て死亡します。人間の体は、寒冷に晒されると体内でエネルギーを使って熱を産生します。寒いときに体がガタガタ震えるのは筋肉を動かして熱を作っているのです。しかし、飢餓状態などでエネルギーが摂れていないと、十分に熱を産生することが出来ないために凍死するリスクが高まります。最近はこうした貧困による凍死が増えています。


 先日読んだ「死体格差」(双葉社)には興味深い話がありました。不思議なことに凍死した遺体は、衣服を脱いだ状態で見つかることがしばしばあります。法医学では、これを「奇異性脱衣」と呼びます。凍死する直前、人間は暑さを感じることがあるようなのです。映画「八甲田山」の中でそのような場面が出てきます。脳には体温調節中枢があり、体温を一定に保つ働きをしています。凍死にいたる過程でこの中枢に何らかの異常が起こるのだろうと著者は述べています。
 

 ちなみに、体温が正常な時に解熱剤を飲むとどうなると思いますか?体温は変わらないというのが正解です。解熱剤と呼ばれますが、実態は体温調節中枢に働いて体温を正常に保つ作用があるのです。
注文した本
1.安楽死を遂げるまで  小学館
  安楽死が許されている各国の安楽死事情
2.原発事故と「食」  中公新書
3.新・日本の階級社会  講談社現代新書
4.「炎と怒り」 小学館
 いま世界で話題のトランプ政権の暴露本
5.「こんなこと書いたら日本中を敵に回す本」 光文社
 辛坊次郎の辛口エッセイ
6.「日本中枢の狂謀」 講談社
7.「問題は右でも左でもなく下である」 KKベストセラーズ