広島市議会議員(安芸区)

菱田春草を堪能しました。

いい顔、ふやそう。沖宗正明です。サミットの喧騒を離れて県北の庄原市を訪れました。21日には少し脚を伸ばして出雲大社と日御碕灯台を巡りました。

22日には備北丘陵公園で自然に親しもうと開園予定の9時半より前に到着しました。ところが、入場口に掲げられた看板を見てがっかり。「本日休園」の文字が眼に飛び込んできました。そこで、三次市の「三次もののけミュージアム」に行きました。企画展の、湯本豪一さんが集めた約5000点のコレクションをゆっくり楽しみました。江戸時代や明治のころは子供だけでなく、大人も妖怪に親しんでいた様子が伝わってきます。

 

次に、奥田元宋・小由女美術館に入りました。幸運にも「菱田春草と画壇の挑戦者たち」の企画展が開かれていました。春草は横山大観、下村観山と同じく、東京美術学校(現在の東京藝術大学)の第1期生です。橋本雅邦や岡倉天心の薫陶を受け、朦朧体と呼ばれる新しい画風を生み出しましたが、当時は異端の画風と蔑まれ、金銭的にも困窮していたようです。

菱田春草と下村観山の作品に加え、西郷孤月の作品も多く展示されており、審美眼が少し上がったような気持ちになりました。孤月は橋本雅邦の娘と結婚したほど、将来を嘱望されていましたが、残念なことに離婚となり、38歳で亡くなっています。春草も36歳で早世しており、二人の偉大な日本画家を若くして失ったことが惜しまれます。個人的には下村観山の迫力が特に印象的でした。偶然に今朝の中国新聞に、この企画展に関する記事が掲載されていました。

 

春草の作品

観山の作品

中国新聞