広島市議会議員(安芸区)

狂った隣国 金正恩と北朝鮮の真実

 いい顔、ふやそう。沖宗正明です。

 能登地震で明けた辰年の新年。被害が大きくならないことを祈っています。

5日に北朝鮮労働党総書記の金正恩から岸田総理に見舞いの電報が届いたことが報じられました。6日の労働党機関紙である労働新聞には「被災地の人々が一日も早く地震被害から復旧し、安定した生活を取り戻せるよう祈る」とする内容の記事を掲載されました。電報の中で総書記は岸田総理を「閣下」と」呼び、「遺族と被害者に深い同情と慰問の意を表す」としています。悪いジョークを聞いているとしか思えません。日本海に向けて好き勝手にミサイルを撃っておきながら、まさに「どの口が言ってる」です。

 

 前回、この欄で紹介した「狂った隣国 金正恩北朝鮮の真実(WAC出版)」は全く新しい情報が満載でした。筆者の西岡力麗澤大学特任教授)の情報収集と分析には眼から鱗が落ちる思いでした。内容の一部を紹介します。

 

 *正恩には本妻の李雪柱のほかに愛人が3人いて、正恩の後継を巡る争いが激化している。本妻との間には長男がいるが体が弱いため、国民に姿を見せられない。正恩の妹の金与正と愛人が主導権争いで激しく対立している。

 *正恩は暴飲暴食が過ぎ、140kgを超えたこともあった。そのため狭心症発作を繰り返し、フランスから医師を招いてカテーテルによるステント留置を受けた。2020年には中国の瀋陽で中国人医師から同じ手術を受けた。これらの情報は西側に傍受されている。

 *正恩は殺されることを恐れており、10人以上の替え玉がいる。軍部のご機嫌取りに励んでいる。かつてのように軍の幹部を処刑できなくなっている。

 *90年代半ばに食料の配給は止まっており、餓死者が多発しており、90年代後半には300万人にも上っている。市民は配給に頼らず、「チャンマダン」と呼ばれる市場での商売で糊口を凌いでいる。正恩と娘の太った姿は国民の怒りを買っている。正恩を非難するビラも大量に撒かれている。

 *西側による経済制裁の上に中国との国境閉鎖によって経済は極端に疲弊している。食料やエネルギーだけでなく、たとえば紙不足のため紙幣が印刷できないため、「トン票」という臨時紙幣を発行している。ペラペラで汚い印刷のため、偽札が多数出回っている。

 *筆者は平壌はクーデター前夜だと分析しています。さらに、ロシアによるウクライナ侵攻が成功していたら、中国は台湾と尖閣に攻め入り、北朝鮮は協力する形で38度線付近で紛争を起こしていたであろうとも分析しています。これにより、アメリカの力が分散されます。中国の台湾有事と朝鮮有事はセットになるということですが、現状はロシアによるウクライナ侵攻は膠着しており、その可能性は遠のいていると分析しています。

 *さらに筆者は、日本が北朝鮮の核ミサイルの射程に入っているにもかかわらず、岸田総理は非核三原則厳守を明言してしまったと苦言を呈しています。韓国の尹大統領は独自の核武装発言をしたこととの違いを示し、日本の国防意識になさを嘆いています。

  この著書は一読に値します。