広島市議会議員(安芸区)

ミズダコの雌の母性

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 梅雨の晴れ間の好天です。梅雨明けも間近です。


 わたくしが中学校1年生のときの生物の試験に「軟体動物を3つに分類し、それぞれ例を挙げよ」という問題が出ました。全くできなかったことが悔しくて、正解を覚えて今でも忘れていません。
 軟体動物の3種類とは、頭足類、斧足類、腹足類です。
 頭足類とは、その名の如く、頭から足が出ているもので、タコやイカなどです。斧足類は足が斧のような形をしているものでハマグリやアサリ、シジミなどの2枚貝です。腹足類は腹が足の役目をする、サザエや夜泣き貝などの巻き貝やアワビやトコブシなどの貝殻が1枚のものです。なにせ、古い知識ですので間違っていたらご指摘ください。

 
 今日はそのうち頭足類のタコの話です。わたくしは「タコ」が好物でよく刺身を食べます。最近はアフリカ産のものが多く、味が物足りません。やはり速い潮流にもまれて身が引き締まったた瀬戸内海産が最高だと思います。
 さて、ミズダコの名をお聞きになったことがあると思います。北海道の市場でよく眼にします。脚だけでも太さが5センチ以上もあります。味は名前の通り水っぽい感じがします。ミズダコはタコ類の中で最大で、脚を広げると3〜5メートルにもなります。時にはダイバーに絡んで溺死させることもあるようです。


 わたくしが感動したのは、雌の生態です。寿命は2〜3年と言われていますが、雌は一生に1回産卵します。すごいのは産卵した後です。雌は産卵した後、約6か月間全くエサを食べないまま卵を守り続けます。新鮮な酸素と養分を与えるために、ひたすら海水を卵に吹きかけます。そして、孵化を見届けた後に一生を終えます。子孫を残すために自らを犠牲にする、これほどの母性を持ったミズダコがいとおしくなります。


 今朝のニュースでは、飲酒運転で事故を起こした母親が生後5か月の乳児を置き去りにして逃亡したことが報じられていました。「ミズダコを見習え、バカ親」と言いたい気持ちです。


注文した本
1.「私と橋下知事との1100日」 洋泉社
2.「金貸しから物書きまで」 中央公論新社
 未来に希望を失った若者のしたたかな生き方を描いたものです。
3.「好色一代男」 中公文庫
 吉行淳之介による現代語訳です。わが国で初めて「個」を確立した西鶴の世界。